カテゴリー「出来杉店!(てん)」の161件の記事

2021/09/04

改訂版「伐木造材のチェーンソーワーク」がすごい

「伐木造材のチェーンソーワーク」といえば、日本で発売された本格的な技術書として確かな地位を築いた書物だったと思います。

ただ、圧倒的なボリューム(文字数)の前に、なかなか読み進めることができない人も多かったと思います。

 

それが、改訂されてシン・「伐木造材のチェーンソーワーク」として帰ってきましたよ!

 

チェーンソーは、基本からしっかり学び、安全に、正しく使うことが大前提です。

 

本書は、チェーンソーの仕組みから、目立て、伐木造材・その訓練法、補助器具、伐倒の指導まで網羅しており、チェーンソーワークを基礎から応用まで総合的に学びたい方におすすめします。 

コラムや写真、図解など新たに加筆・追加し、前著『伐木造材のチェーンソーワーク』からさらに内容充実の改訂版。
「実験-ツルはどのように切れる?」では、スギとヒノキの追い口の様々な高さによるツルの切れ方の実験を、カラー連続写真で解説しています。

安全な伐木作業とは、「作業者が、対象木を作業開始から終了まで、十分なコントロール下に置くこと」――と著者は定義します。

初心者からプロをめざす方まで、ぜひ本書を読みながら、安全な伐木造材とチェーンソーワークの本質の理解を深め、想像力を働かせながら実践し、自身の技術向上に役立ててください!
研修テキストや学び直しにも最適!

豊富な実践と指導経験を持つ著者が、安全な伐木造材とチェーンソーワークを追求し続けた渾身の一冊です!

本改訂版では、「チェーンソーによる伐木等作業の安全に対するガイドライン」(厚生労働省)に準拠させ、また、「チェーンソーによる伐木等の業務に関する特別教育」の内容を資料編に加えました。

全林協ホームページより引用)

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「渾身の一冊」って書いてあるけど、イラストや写真も豊富で読み応え十分なのに、読みやすいよ。

 

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チェンソーの技術検定が始まるのは、もうみんな知ってるよな

僕も今もう一度、チェンソーワークを勉強し直しているところ。

基本て本当に大事だな、ってしみじみ思ってるよ。

 

改訂前を持っている人も、絶対買った方がいいよ。

めっちゃ勉強になる。

 

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2021/08/09

写真図解でわかるチェーンソーの使い方

初心者だけど、チェンソーを使ってみたい

まずは、庭木の手入れから

チェンソーの使い方の基本を知りたい

という方に最適な本が出版されましたよ

 

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本書は、『写真図解チェーンソーワーク入門』を法令に準拠して全面改訂したものです。

全国各地でチェーンソーを取り扱うプロに研修、指導を行ってきた著者が、チェーンソーの使い方を初心者に向けてまとめました。ここだけはおさえておくべき点、注意すべき点を抜き出し、項目ごとに要点をまとめました。

チェーンソーは、伐木だけでなく、薪づくりや庭木の手入れなど様々な場面で使われています。チェーンソーのすべてのユーザーが安全に安心して作業ができるよう写真と図解でわかりやすく紹介しています。

 本書で正しい知識と使用方法を身につけて、安全安心のチェーンソー作業に取り組んでください! 

全林協ホームページより引用)                                 

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ページをめくって、まず目に飛び込んでくるのは

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この全身モンベル

 

まあ、それはよしとして、このように写真が豊富に使われていて、とてもわかりやすいです。

チェンソーの構造から、持ち方、エンジンの掛け方という第一歩。

そして伐採、玉切り、目立てまで丁寧に説明されてます。

 

農林家、自伐(型)林業、庭木の手入れをしたい人、FWの方々にはちょうど良いテキストになるのではないかと思いますよ。

もちろん、僕もまだ知らないことがあったりするので、良い勉強になってます。

こういうバリのこととか意識したことがなかったもの。

ベテランさんも新鮮な発見があるかもしれませんよ

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2021/04/04

「道具と技」 堂々の復活!

林業の現場で働くみんなのための本、「道具と技」。

コロナ禍において休刊しておりましたが、堂々の復活です。

 

 

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車やバイクと同様にチェーンソーも、きちんとメンテナンスしなければ本来の力を発揮できません。また、整備不良のチェーンソーでの作業は、トラブルが発生するなど効率が落ちるだけでなく、思わぬ災害を誘発する危険もあります。

 本書は、プロが日々実践しているチェーンソー各部のセルフメンテナンス法を写真で解説。「なぜそうするのか」が納得の理屈で理解でき、経験の浅い方でも 明日から実践が可能です。

 全チェーンソーユーザー必読! 

 

★ポイント別のメンテナンス解説、チェーンソーの知りたかった、ここがわかる!

(主要目次もごらんください)

・チェーンソーが動く仕組み 
・エンジン周りのクリーニング法
・スパークプラグ 交換の基本
・クラッチ周りとガイドバーの点検・整備
・燃料の取り扱い術
・ソーチェーンの目立ての基本
・バッテリーチェーンソーの点検・整備・充電
・取扱説明書にはないメンテナンスいろいろ
・メンテナンスの実際 各部の頻度
・ガイドバーの違い 
・チェーンオイル・エンジンオイルの選び方

全林協ホームページより引用

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普段何気なく使っているチェンソー。
どうしてスターターロープを引いたら、エンジンが掛かるのか。
チェンオイルはわかるけど、エンジンオイルってそもそもどうして必要なのか。
目立てが実はいまだによくわからずなんとなくやっている。

そんな人も、そうでない人も、これはとても便利な一冊だと思う。

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いやオレにだってわかるよ、今はYouTubeがあるもんな。
でも、イチイチ検索して、サムネイルから良さそうなのを判断して見てみたらクソ動画だったってことみんなあるでしょ。
信頼のおける技術者たちがチェンソーについて書いていて、それが一冊にまとまっている。
こんな便利なことってある?
そこの若者よ、YouTubeで検索してる時間がもったいないから、この本を開こう。

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2020/09/03

木材生産技術の原理・原則

やっと出たよね。

本当、やっと出たよ。

もう4年くらい前から、この本の企画は知っていて、もうずっと待ってたもの。

そして、その期待に応えてくれる良書に仕上がっていてもう満足です!

 

 

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なぜこの技術が有効なのか。

技術の本質を理解することで、応用が可能となる。

林業現場人、フォレストワーカー必携の1冊!

 林業は自然の摂理に基づいて営む仕事です。日本には多様な自然環境、複雑な地形、様々な樹種、林齢など、状況の異なる林業の現場があり、マニュアルを元にした作業では対応出来ない場面にも遭遇します。そのような現場での対応に必要となるのが、原理・原則です。原理・原則に照らし合わせて、どの技術が有効なのかを考え、対処方法を工夫することで課題克服への道が開けます。

 本書は、著者が現場で実践し、失敗して原因を探って改善して……という経験の中からまとめた木材生産技術の原理・原則です。

全林協ホームページより引用)

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この本はリンク先を見てもらうとよりわかるんだけど、第1部「伐木作業の原理・原則」と第2部「伐出機械作業の原理・原則」、第3部「作業道づくりの原理・原則」という3つに分かれているんですね。

んで、どんな原理・原則かというと、例えば

「伐倒の設計 動作の理由を常に意識する」

「振り返りとフィードバックで動作を改善する」

「木が太るにつれ機械は大型化する」

「土壌の特性を知らなければ作業道はつくれない」などなど。

もう当たり前のことですよね。

でも、こういう当たり前の原理・原則が林業って抜けてたりすることありませんか?

本当に大切な、一番基礎の部分を丁寧に教えてくれるのが、この本なんです。

 

実は僕、この第2部、3部を書いた湯浅勲さんの林業私塾に通っていて、その時この本とほぼ同じ内容の講習を受けていました。

僕が京都まで足を運んで学んでいたものが、今こうしてより充実した形で手に入る。

これはとっても贅沢なことですなんですよ、皆さん!

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2020/09/01

「読む」植物図鑑vol.5

今日紹介する本は森林インストラクター必携ですよ!

 

 

 

 

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全国のインストラクターをはじめ、野山の散策などを趣味とされている方まで幅広い層に愛読していただいている、毎巻好評の「読んで楽しむ図鑑」シリーズ最終巻!

本書は、名前を調べるための「図鑑」とは違う新しいタイプの「図鑑」です。樹木、山野草をはじめ、きのこ、森の動植物、森の技術について、その特色、エピソード、由来、歳時記的知識に加え、野山での著者と動植物との出会い、自然と人とのつきあいなどがいきいきと描かれています。

森林インストラクターとして活躍する著者と、野山の植物と生きる人々との出会いもまた魅力的に描かれています。森と生きる人々の知恵、共生・棲みわけの姿が浮かび上がります。

Vol.5には、森の樹木19項目、山野草18項目、きのこ6項目、森の生き物24項目を収録しています。さらに、読んで楽しい小コラムを9項目収録しています。

既刊のVol.1~4を合わせた全5巻で、森の樹木182項目、山野草126項目、きのこ36項目、森の生き物74項目、森の技術28項目、植物と文化25項目、コラム26項目を収録しています。知識や小ネタを「読んで」楽しめる図鑑です。

全林協ホームページより引用)

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シリーズ最終巻となった「読む」植物図鑑なんですが、普通に山仕事している人にとっては、うーんどうだろう。。

ま、積極的に手に取る本ではないかな。

でも、僕みたいに森林インストラクターでもある者にとっては、最高のネタ本なんです。

著者の川尻さん自身、森林インストラクターであり、樹木医でもあったりするんですが、とにかく話題が豊富で雑学満載なんですよ!

「シカト」ってそういうことだったのかー

 

僕がインストラクターとして森を案内したり、学校で授業をするときに話すネタを仕込むんですが、その時に大変お世話になってます。

民俗学的な要素もあったりして、普通に楽しめる本でもあります。

一味違う植物図鑑。

ぜひ手に取って見てください!

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2020/08/28

地域の未来・自伐林業で定住化を図る

久しぶりに朝から雨が降ったので今日は読書三昧。

今日から1冊ずつ紹介していくよ。

まずは自伐林業を取り上げた本から!

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林業をやりたい方、定住化促進の自治体職員の方、必見!

  自伐(型)林業者や関係者、地方自治体職員など、全国17地域のさまざまな実践者に著者・佐藤宣子先生が取材・インタビュー。

 第1章は、定住化を図る地方自治体の取り組みについて解説。第2章~第4章は、地域で活躍する方々の技術、施策、経営、人材育成などの事例を対談形式で紹介し、続く「旅の考察ノート」で、各事例のポイントをわかりやすく整理し、解説しました。第5章では、訪ねた17地域39事例全体の自伐林業と定住化推進についてまとめています。
 家族、講師や師匠、仲間、委託者の山主さん、材の出荷先、応援企業、森林組合、NPO法人、行政職員など、林業関係者に限らず、さまざまなジャンルの方々の実践内容から、森林・林業・農山村地域社会を豊かにする工夫やヒントが見つかるはずです。
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自伐(型)林業もすっかり定着した感がありますね。

林業をやりたい時の選択肢が増えるのはとても良いことだと思います。

これから自伐でやりたい人たちに、ぜひ手にとって欲しいのがこの本。

全国での取り組みが紹介されているし、地域の受け入れ体制とかも詳しく紹介されています。

 

なにがいいって、著者である佐藤宣子先生の目線というか立場が実に平等なんですよ。

手放しで称賛することはなく、しっかりと問題点にも目を向ける。

そして、その眼差しは優しい。

バランスがいいんですね。

 

本書で紹介されている「半林半X」(半分林業、半分は別の何か副業的なもの)は多岐にわたっています。

ホント日本て広いんだなーって思います。

 

自伐型を支援する市町村や団体の取り組みも数多く紹介されています。

心強いよね。

 

森林組合や素材生産業者の目が届かない山林、山主さんてすっごく多いんですよ。

僕は樹上伐採(特殊伐採)で個人宅や寺社仏閣の山へ行くから、よくわります。

「これまで誰に頼んだらいいかわからなかった」って、ほんとよく聞きますから。

こういう人たちに届くことができるのが、自伐型林業と呼ばれているものだと思います。

 

自伐に興味のある人は、必ず目を通してもらいたい。

勇気がもらえる本ですよ。

 

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2020/05/03

吉野山河記

いつの間にGW?

ブログの更新が開いてしまいましたが、元気にやってます!

 

みなさん、仕事は順調ですか。

僕は県外出張が無くなったくらいで大きな影響なく仕事できています。

 

ただやはり生活に関しては、おうち時間が増えるからそこをいかにうまく乗り切るかですね。

そこで皆さん、買い占めですよ。買い占め。

本の買い占め。

本はいくら買い占めてもいいんです。

僕も色々と買っているんですが(ブログで紹介できないものも含めて 笑)、その中から一冊ご紹介。

 

 

 

 

こちら最初に言ってしまうと、僕の勤める森林組合の副組合長が買いた本なんです。

主に地元の奈良新聞に連載していたものを一冊にまとめたものなんですが、副組合長がこんな瑞々しい文章を書いていたことは全く知らなくて。(すみません)

 

林業について改革を論じるような書物ではありません。

吉野林業っていう形について書かれているわけでもない。

そこに息づく人たちの繊細な機微が綴られている。

エッセイというよりは、随筆。

 

とにかく書き出しの一文が毎回とても良くて、「あーうまいなあ。さすが慣れてるなあ」と勉強させてもらってもいます。

ちなみに42pにK君という形でチラッと登場しているのは僕だったりします。

 

吉野の山中にて巡らされた清らかな随想を、ぜひおうち時間のお供に。

 

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2020/01/31

自分の力で肉を獲る 10歳から学ぶ狩猟の世界

狩猟免許(わな猟)を取ったことは書きましたよね

その後の顛末を書いてなかったことに気づきまして。

 

や、実は狩猟登録をし忘れて、今季デビューできなかったんです……(白目)

猟期までにすればいいのかと思っていたら、ぜんぜんそんなことはなくて、申請しに行ったらとっくに締め切られてました。

まあ、しゃあないっすね。

 

で、研修に行ったり、本を読んだりしてるんだけど、これが素晴らしく。

 

 

ウチの子どもたち2人とも「山賊ダイヤリー」が大好きで。(ちな、罠ガールはイマイチでした)

どうしてそんなに好きなのか聞いたら、ひょうひょうと獲物を狙っている描写や何より「料理が美味しそう」だと。

これは、面白い。

 

というわけで、山賊ダイヤリーと一緒に並べておこうと千松さんの本を買ってみたら、まあなんとも実用的で面白くてタメになるとはこの本のことかと。

くくり罠の作り方、設置方法、動物の習性、止め刺しのやり方、血抜き、捌き方、皮のなめし方などなど、子ども向けなので語り口は柔らかいけど、中身は本格的で。

 

あとは、子どもたちが興味を持ってくれるかどうか、かな。

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2019/12/11

「林ヲ営ム」 木の価値を高める技術と経営

絶望の林業」が売れているみたいですねー

1万部突破とか凄くないですか。

林業の本ですよ。

 

でね、ぜひそれとセットで読んで欲しい本があるんです。

 

 

 

 

「絶望の林業」にはその先の希望の林業についても触れられているんですが、僕はこの「林ヲ営ム」が答えだと思うんですね。
書かれていることは、もう本当にまっすぐで王道。

 

良い山づくり。良い木を育てる。木の価値を高めるように取り組む

 

これが簡単なようで簡単ではないから、絶望の林業になってしまうんですが。。
この当たり前のようなことにきちんと地に足をつけて取り組んでいるたくさんの事例が紹介されているのが、「林ヲ営ム」なんです。

 

日本各地にこのように山が好きで真摯に木に向かい合っている、林業に取り組んでいる人たちがたくさんいる。
それを知れるだけで、僕も背中を押してもらえる気がします。

 

 

実は、エピローグに書かれているエピソードがもう最高にエモなので、そこだけでも立ち読みしてほしいくらいなんですが、なかなかこの本が一般書店に並んでいることはないでしょうし。。
なので、ちょっとだけ引用します。
小学3年生の作文なんです。
「今日も、じいちゃんは山の手入れに行っています。じいちゃんは、木を、そして緑を守っています。私もじいちゃんを見ならって、緑を守る仕事をしたいです」

 

うー、こんな引用じゃ全然伝わらないんだけど、一つ言うなら、僕もこんなじいちゃんになりたいな、と。
希望の林業はどこかの未来にあるんじゃなくて、いまここにいる僕らの腕の中にあるはず。

 

「緑を守るじいちゃん」がいっぱい活躍している「林ヲ営ム」、ぜひ読んでみて!

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2019/11/23

生産量倍増をめざす林業機械実践ガイド 上下

 

 

 

 

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「世界中の林業関係者が称賛!!」

 1,250以上の林業事業体、60の林業学校または大学、20ヶ国での販売実績 

  十年前、林業先進国スウェーデンである林業学校講師が1つの決断をしました。

 「北欧には、現代の機械化された木材生産・伐出作業のノウハウを学ぶ教材がまったくない」ことに 奮起、自ら教材づくりに取り掛かりました。

 延べ4,000時間を超える製作期間を経て、650点以上もの画像(そのほとんどが著者撮影)と豊富なイラストを盛り込んだ2冊の本が完成しました。

 オペレータとしての心得から機械のメンテナンス、伐採実務、木質バイオマスの取り扱いまでの幅広い内容を22の章でまとめた本書は、次の方々の日々の業務・学習の手助けとなるでしょう。

・ベテランのオペレータの学びなおし

・林業経営を安定・拡大させたい林業経営者

・より良い施業プランを目指す森林施業プランナー

・林業機械を極めたい新規就労者

・林業への就業を志す林業大学校の学生

・品質と量の安定を求める木質バイオマス事業者

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全林協ホームページより引用)

 

 

これ上下巻で700ページもあるんですよ!

まさに、「ザ・教科書」って感じでさすがに読むのに時間がかかってしまいました。

 

読む前の印象は「ヨーロッパの先進的なテクニックが満載なのかな」というものでしたが、それは当たっているようで違っていました。

 

まず、上巻なんですが、350ページを一言で要約すると

「仕事の経験という磨きをかけても光らないような理論上の知識は、全く使い物にならない」(p275)

これに尽きるのかな。

僕はこれを「学理に裏づけされていない経験は使えない」と解釈しました。

 

その通り、この上巻は「安全」で1、2章を使い、コミュニケーションで3〜5章、そしてメンテナンスに6、7章、環境保全や地形、土壌について

8、9章。

10章にきて、ようやく林業機械の走行技術について書かれています。

この後、作業計画などについても章が割かれているのですが、とにかくしっかりとした研究が土台となっていて、その上に技術が展開されています。

そのため、どの内容も信頼に足るものとなっています。

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んで、下巻。
待っていたのは、そうこれ。

ハーベスタとフォワーダのテクニックにページの多くが割かれています。

日本にこういう技術書ってあったのかな。

僕はハーベスタで仕事したことがないんだけど、技術はOJTで伝えられていると思うんですよね。

現場に出る前の人は予習を、そして現場に出ている人で仕事が一通りできる人は技術の再確認ができる本になっていると思います。

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フォワーダは、僕も運転することがあるのですが、経験といえば研修でやったことがあったくらい。

そんな僕に、この教科書は本当に助けになります。

どんなことに注意すべきなのか、初歩的なところからしっかり書かれていますから。

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ただ、そうはいってもこの本はスウェーデンのもの。
やはりがっつり洋書といった体裁で、けっして読みやすいものはないのは確か。

翻訳は丁寧に配慮されていて、とてもよくできていますので、むしろ外国の林業の教科書ってこういうものなんだと味わっていただけたらよいかと。

 

ぜひとも皆さん、手にとってみて!

 

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