カテゴリー「小笠原レポート」の6件の記事

2011/10/07

また来年(追記あり)

小笠原レポートもこれが最後です。


僕は今回母島で作業を行いましたが、LOVEでも書いたようにこの素朴な感じが僕の住む小さな村と似ている感じがして、とても親近感がありました。

父島ほど観光地化されていないところも僕には良かったですね。
母島で出会った人は観光客と研究調査などに携わる人が半々くらいだったように思います。


海の見えるガジュマルの大樹の下でみんなが集い、夕日の見える丘で息をひそめる。
休みの日は子供たちが瑠璃色の海で遊ぶ。
Img_1340 Img_1246

いや、全部吉野にないからさ、僕の目には良く写るのかも。

あと、僕は釣りしないけど、釣りをする人にとっては天国だろうね。


母島には商店が3つあって、それぞれ売ってるものが微妙に違うんだけど、小笠原に行く前から欲しいものがあって。
それは知る人ぞ知るギョサン。
Img_1244
なんでもないサンダルだけど、さすがはmade in japan。
めちゃしっかりしてるし滑らない。
漁師さんがはいてるサンダルだからギョサン。
かわいい色もたくさんあって、いまではみんな履いてます。


そして、僕は仕事中に滑って作業ズボンを破いてしまったので、しかたなく商店を探していると漁協にありました。
名付けてギョパン。
Img_1157
店員さん曰く、「漁師の履くモンペみたいなもの」ということでしたがその通りのものでした。
made in japanかどうかはわからなかったけど、履きやすく動きやすく、なかなか良かったです。
1680円。島へ行った現場の人はぜひおみやげにどうぞ。

ーーーーーーーーーーー
(追記)

ギョパンにタグがついていてmade in japanでした!

今日日、なんだからうれしいねえ

ーーーーーーーーーーー

母島から離れるときは、関係者の人たちがみんな手を振って港のほとりまで追いかけてきてくれる。
そして最後はジャポン!と飛び込む人まで。
Img_1351
僕が滞在したのは10日ほどで、港には知らない人がほとんどだったけど、気持ちがうれしかったですね。
船に乗ってたのが50人、港にいたのも50人くらいだったかな。


父島は派手で太鼓を叩いて、航海の安全と再会を願ってくれたり、
「いってらっしゃ~い」「小笠原は楽しかったか~」「ありがと~」「また来いよ~」と叫びながら船で追いかけてきて最後にやっぱりジャッポンジャッポン飛び込む。
Img_1361 Img_1364

Img_1373 Img_1377
最後の船はすっごい遠くまで30分くらい付いてきたよ。
そのサービス精神にびっくり。
これが「また来たい」って思わせるんだろうな。

うちの村でも太鼓チームもあるし、こういうサプライズ的なおもてなしってできないのかな~、なんて思いながら見てました。


外来植物の処理は一朝一夕には終わらず、来年もアカギの伐採作業があるはずです。
そのときにまたぜひとも関わりたいと思っています。
自分の持てる技術で島に何かを残し、そして島で得たものを村に持ち帰りまた村に何かを残す事ができたらいいと思っています。


さてと、amazonで小笠原の自然ガイドブックでも買おうかな。

| | コメント (6) | トラックバック (0)
|

2011/10/06

小笠原でチェンソーアート

今回の目的の一つであったアカギを使ってのチェンソーカービング。
まずはその材料となるアカギを伐採するんだけど、とにかく持ち運ぶのだけは避けたい。
重いんだもの。


なので、伐倒してすぐ近く、できればその場でカービングできれば一番いい。
でも、アカギはそこら中に生えているのに、そういう条件の良いのがなかなか見つからない。
島内を走り回りなんとか一本見つける事に成功。
胸高直径30センチないくらいか。
ちょっと細いけど、まあ仕方ない。


伐倒後、適当に玉切りして早速カービング開始。
アカギがはたしてカービングできるのかというのも実は全然わかってなくて。
世界初だもの。

で、やってみると赤身は固く感じるけれど、きつい固さという感じではない。
むしろ杉のように毛羽立たなくて実に彫りやすい。
彫った事のある樹種だとクスノキみたいな感じ。
これは良かった。
この話を持ってきてくれた担当の人もほっと一安心。


せっかくここでカービングするので、なるべく小笠原に縁のあるものを彫りたい。
なので、やはりかかせないアカガシラカラスバト、カタマイマイ類、そして一般受けを狙ってイルカ。
そして股状の木が残って、これ何かにつかえないかな~と台の上に立ててみたら、「これは・・・」。
という訳で、得意のやつを。
Img_1297 Img_1298
Img_1307_2 Img_1324

結局、作業の合間を縫って、全部で5体作りました。


これらは僕が泊まっていた宿や食事をしたレストラン、研究者の先生が定宿としている民宿、そして交番に置かせてもらっています。
Img_1327 Img_1332
母島へ旅行に行った人で全ての場所を確定できたら凄いけど、まあ絶対に無理でしょう。
どなたかチャレンジしてみてください。


そして今後、このアカギのカービング作品がどのような経年変化をするのかを確認していく事になります。

駆除の対象でしかなかったものが姿を変え、命を吹き込まれる事で、島民の皆さんに少しでも身近に感じてもらえるようになれば作者冥利に尽きますね。

| | コメント (4) | トラックバック (0)
|

2011/10/05

アカギ

小笠原から無事帰ってきました。
現地や船の中で書いておいたブログをupしていきますね。


ではさっそく、アカギについて。

漫画のアカギではなくて木のアカギです。
アカギっていうとやっぱり「赤い木」だからアカギなんです。
wikipediaにも樹皮が赤いからアカギってあるし、木(材)が赤いからという説明がなされることもある。
Img_1095
確かに赤い。


でもね、これ俺は違うと思ってて。次の写真見てくれる?
Img_1112 Img_1113
Img_1114
これ樹液なんだけど!
つうかびっくりするくらいの傷口状態。
だれかマキロン持ってきて!


これまでレポートしたようにアカギっていうのは小笠原では駆除対象なんだけど、その生命力の強さから所変わればとても大事にされているらしい。
実も凄くたくさんつけるので、多産のイメージもあるみたい。
でも、そういう見方をされるというのは多分樹液も関係しているんじゃないかと。
血の色をした樹液を持つ生命力の強い樹木。
そりゃ、かの地の人々がなんらかの力を感じてもおかしくない。


そんなアカギを薬剤注入したり、その後伐採していく訳だけど、事はそう単純ではなくて。
一気に枯らしてしまうとその下にある希少植物が乾燥によって弱くなってしまったり、アカギに集まる動植物に影響が出てしまう。
つまり、アカギがもうすでにこの地の生態系に組み込まれていると。

アカギがここに適応した結果、純林が形成されている。
この純林を壊してしまうのか。
増えすぎた種をどのように処理していくか、人間の一世代のスパンくらいではなかなか答えの出せない問題でもあったりして本当に難しい。


とりあえずいまはアカギの数の少ないところからつぶしていくという形をとっているみたい。
考えだすときりがないけれど、僕は現場で事故なくケガなく作業をしていきたいと思う。


| | コメント (4) | トラックバック (0)
|

2011/09/29

小笠原LOVE

母島はau入らないんだけど(dは大丈夫、sは言うまでもない)、携帯ってずっと電波ないと時計の表示なくなっちゃうんだね。
電源ずっと切ってるからかもしれないけれど。


で、今日は島LOVEの話。
Img_1200
こちらに来る前に「小笠原は一度行くとハマるよ〜」ってなことをいわれてたんだけど、その気持ちがいま分かるんだよね。


いつも仕事が終わった後、夕方飲み物とか買い出しにいくんだけど、のんびりお散歩している親子連れによく出会って。
400人ちょっとしかいない島なのに、本当に子供が多くてびっくりするほど。
50人以上いるんじゃないかな。
やっぱり子供がいると、なんかガヤガヤとにぎやかでいいんだよね〜。
Img_1137
親子で海に足をつけながらアイス食べてたり、ガジュマルの木の下で家族が夕涼みしてたり。
都会や山村じゃ考えらない、のんびりとした豊かさっていうのかな。
なんかいいわ〜


天気がいい日は夕日を見に行くんだけど、よく見えるスポットがあって、そこへ行くと島の人たちも夕日を見に来てて。
Img_1251
で、みんな思い思いの場所で、ぼーっと夕日を見る。
沈んだら、みんな帰っていく。
観光客が夕日を見にいくっていうのは分かるけど、地元の人もそこに集まり暮れなずむ。
なんかいいわ〜


で、さらに星空を見に行くこともあるんだけど、宿の周りはさすがに明るくて。
真っ暗な星空観察スポットへ行くと本当に星だらけ。
ていうか、星ってこんなにあったっけ?
ウチの村も山奥だし、星はきれいだけど、やっぱ明るくてびっくりするほどの星の数じゃないんだよ。
小笠原で星の数を知ったんで、また村に帰ったら星空のよく見える場所を探そうと思う今日この頃。


と、こんな自然と豊かな人たちに囲まれて、小笠原loveな人たちが増えるんだろうな〜、僕もその一人だわ。

| | コメント (8) | トラックバック (0)
|

2011/09/28

船と森(追記あり)

小笠原生活6日目のでき杉です、こんばんは。


小笠原に来たのは今回が初めてなんですが、驚いたのが船、通称おが丸。
これが「ゆれる」。

外洋に出たら揺れるとは聞いてたけど、マジで揺れた。
そっこー売店でトラベルミン買いました。
行く前はホームページで船のレストランメニュー見て「何食べようかな〜」なんて思ってたのに、それどころじゃなくて。
ヤバイヨヤバイヨって感じ。
結局食事は到着まで菓子パン4つだけ。


首都圏を混乱させた15号台風の影響が残ってて揺れたんだけど、おが丸経験者に言わせると別にこんなのは普通で凄いときは何も捕まらずに歩くことが困難なほどらしい。
そんな状態で船が出ることが凄いわ。


さすがに薬を飲んだら気分は変な感じがするけど、酔うほどではなくて、甲板にでて海を見たり、船内にある全ての新聞を穴があくほど読んだりして25時間半で小笠原父島へ到着。
ほとんどの観光客は父島目的。

僕は母島目的なので、次はははじま丸に乗り込みさらに揺られること2時間半。
船が小さいからダイレクトに揺れるんだよね。
母島についてから5時間くらい揺れているような感じがして仕方なかった。

ーーーーーーーーーーーーーー
(追記)
ちなみに帰りの船は行きと同じ航路とは思えないほど揺れませんでした。
それでも船を降りてから数時間は揺れている感覚がとれなくてヘンな感じでしたが。
ーーーーーーーーーーーーーー


で、仕事は山に入って調査とか駆除とかしてるんだけど、山っていう感じじゃなくて森それも熱帯雨林みたいな感じ。
いや本物の熱帯雨林は知らないけど。

Img_1071_3 Img_1086

Img_1077_2 Img_1080

まず、山の匂いが違う。
現場に着いたら、なんか昆虫臭いと感じて。
同行の人に聞くと樹液の匂いじゃないかとのこと。
多分普通の広葉樹林とも違うと思うんだけど、とにかく吉野のスギヒノキ山とは全然違くて。
複雑な匂いがするんだよね〜


ーーーーーーーーーーーーーーー
(追記)
この匂いはおそらく「やろうど」という樹木の実が熟した匂いではないかという事でした。
言われてみれば、たしかにそこら中にありました。

ちなみに「やろうど」というのはイエローウッドがなまったもの。

ーーーーーーーーーーーーーーー


そして山の中が歩きやすい。
蜘蛛の巣がなくて。
一日中歩いても一回あるかないか。
まずひっかからない。
また、蚊や蜂、刺のある植物が少ないから半袖でも作業できるほど。

なんかこういう南の島の森っていったらジャングルみたいな感じで肌を出して作業するなんてもってのほかみたいな感じがするけど、全然平気で。
獣もいないんだよ。
せいぜい野猫くらい。

Img_1100 Img_1106

あと、小笠原の森って感じがするのは至る所にナンバープレートやテープの巻いてある木があること。
ものすごい奥の方まで調査が入ってて。

それだけ希少なものが多いのだろうけど、とにかく植物関係だけではなくていろんな人たちが森に入ってるんだよね。
わかっただけでもアリ、鳥、貝(カタツムリのこと)なんかの調査研究だったり、外来生物の調査駆除だったり、いろんな先生方、研究生、調査会社、環境省関係、林野庁関係などなどホントたくさん。
そういう人たちが地道に調査研究しているようです。
税金がこういう風にも使われているというのは知ってるようでわかってなかったわ。


と、今日は船と森の話でした。

| | コメント (6) | トラックバック (0)
|

2011/09/26

小笠原に来ています

あら。
すみません。
ブログ更新しないって言ったんだけど、運良くネットにつなぐことができまして、現在の状況をご報告します。

Img_1053Img_1050
Img_1057Img_1061
Img_1062Img_1135

というわけで東京から30時間くらいかけて小笠原の母島に来ています。


なんで僕がここにいるかというと、この小笠原には外来種がたくさん入ってきてまして、小笠原の固有種、希少種が大きな影響を受けているんですね。


その外来種の一つにアカギ(wikipedia)という樹木があります。
これは明治時代に薪炭材目的で小笠原に持ち込まれたものなのですが、今となっては迷惑もので、繁殖力旺盛に加えて巻き枯らしをしてもまた樹皮がつながって復活してしまうというとんでもない生命力があるんです。

そのアカギの調査、駆除、伐倒、そして今では嫌われ者となったアカギの有効利用としてチェンソーアートが一つの手段になり得るかどうかを探りに小笠原に来ています。
そして来年から本格的に始まる予定の下層植生にダメージを与えないためのアカギの枝下ろし、伐倒現場の下見も兼ねています。

アカギ以外の外来植生もいろいろあるので、それを薬剤注入して枯らしたり、その枯れ材につくシロアリの調査など、普段の林業とは劇的に異なる形で森林に関わっております。


僕が今回この作業に関わるのは10日ほどですが、やらなければならないことは山ほどあります。
森林組合の仕事はお休みしてこちらに来ていて、皆さんには大変ご迷惑かけており本当申し訳ないです。
ただ、この経験を経て、吉野に戻って山を見る目が変わることは間違いないと思います。
これまでは山の木しか見てなかったけれど、もっと多層的に見ることができそうです。
小笠原の森のインパクトはホント凄い。


こんな感じなんですが、時間を見つけて小笠原レポート書いていこうと思います。


| | コメント (5) | トラックバック (0)
|