カテゴリー「林業(作業着、履物)」の32件の記事

2023/11/15

モンベルが林業製品から撤退?

ここ最近、林業の講師として出向くと色々なところで「モンベルが林業製品から撤退すると聞いたのですが」と質問を受けることがあります。

僕はモンベルの林業製品について中の人と話す機会があるので、あらためて確認したのですが、そういうことはないそうです

撤退しないということです。

(注)公式回答ではありません。あくまで僕が個人的に確認したものです。

 

ただ、火のないところに煙は立たないわけで、どうしてこんなことになったのだろうと考えていたのですが、一つこういうことではないかと思いついたことがあるので書いてみます。

もちろん、これは僕の個人的な意見です。

 

チェンソーの防護パンツ、皆さん履いてますよね。

その防護材の規格が変わったのはご存じですか?

2019年に海外の規格が改正されました。(EN/ISO 11393-2)

切断抵抗性が、従来よりも少し厳しくなったのです。

結果的に防護材を少し厚くしないといけないかも、という感じだと聞いています。

それに伴い日本のJISも2022年に同様に変更されました。

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【2023.11.15 追記】

上記で「防護材の規格が変わった」と書いたのは間違いです。大変申し訳ございません。

「安全規格が変わった」と表現するのが正しいです。

つまり新しい規格に適合すれば、防護材を変更する必要はないので、「防護材の規格が変わった」という書き方はズレていることになります。

このチェンソー防護パンツの規格変更について、日本国内で実施されている性能試験の記事を書きましたので、そちらを参照してみてください。

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この変更に対してはチェンソー防護パンツを作っている日本の各メーカーも当然対応しないといけません。

ただ、コロナ禍やウクライナの戦争等で各社時間がかかっており、モンベルも対応しきれていないのでは?という噂話が膨らんで「林業製品から撤退するらしい ⁉︎」なんてことになったのではないかな、と。

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僕がモンベルの企画開発部の方に確認したところでは、海外の規格が変更された時点でその国際基準に沿う防護材に変更しているということでした。

ですので、皆さま安心して使ってください。

モンベルの新しいプロテクションライトロガーパンツ、いい感じだから、またレビューしますね。

 

そして、僕の知る限り、モンベルからはまだまだ新しい林業現場で使える新製品が出てきますので、楽しみにして待っててほしいな!

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チェンソー防護パンツの性能試験ってなに?

チェンソー防護パンツについて、「防護材の規格が変わった」という記事を書いたことがあるのですが、これは正確ではありませんでした。

防護材ではなく、安全規格が変わったということです。

この規格に適合していれば、防護材は変更する必要がないのです。

 

では、実際どのようなテストが行われているのか見てみましょう。

一般財団法人 カケンテストセンター「チェーンソー用脚部防護服に対する性能試験JIS T 8125-2」

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このようなテストを行い損傷の有無を判断していて、画像のように斜め45度で接触させるのはENやISOも同様のようです。

こうしたテストを経て、ユーザーの元に防護パンツが届いていると。

 

「古い防護パンツはダメですか?」という質問に対しては、切断試験や安全規格というよりも、単純に経年劣化が心配です。

やはり新しいパンツを履くようにするに越したことはないでしょう。

 

リンク先のカケンセンター、ぜひ覗いてみてください。

エルゴノミクステストなんて僕は全くの初耳でした。

この結果ってどこかで公表されてないのかな

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2021/07/09

ハスクバーナヘルメット テクニカルの芸の細かさについて

この時期、ヘルメットも汗まみれになりますよね。


やはり、ヘルメットもしっかり洗いたいので、そうなると乾かない時があるので予備は必須です。


僕は、モンベルとハスクバーナのテクニカルを使ってるんですが、モンベルのはlight & fast(僕が実際に試着したどのヘルメットよりも軽かったです)でシンプルイズベスト。


んで、ハスクのテクニカルも軽量なのですが、細かいこだわりがいっぱいあるんです。


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まずはイヤマフのこの出っ張り。


この部分がちょうど耳たぶの下の窪みを塞ぐようになっているんです。


こうやって遮音性を高めていると。


これはハスクバーナの中の人に教えていただいたのですが、全然気づかなくて、かなりびっくりしました。


 


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あと、この部分でヘルメットを被ったときの深さ(高さ)を変えられるんです。


ハンモックの前後左右4箇所で調整できるんですよ。


日本人と欧米人の頭の形はかなり違うでしょうし、もちろん個人差もあるでしょう。


何だかヘルメットがキノコみたいに浮いちゃう人いますよね。


それがこれで調整できると。控えめに言って神。


 


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そして、このバイザーを跳ね上げた時にカチッと止めることができる溝。


不意に下がらないようにする、このあたりも細かいよね。


 


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このメッシュの通気口もただの飛来落下物を防ぐだけのアミじゃないわけで。


この細かさが故に雨はほぼ通さず、頭の蒸れを逃してくれるという代物。


 


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そして、極め付けがこれ。


ヘルメットの耐用年数っておおよそ3〜5年(使用頻度、環境にもよる)って言われてますが、このインジケーターは紫外線による劣化を確認するもの。


つまりこのラベルが白くなってきたら、紫外線で劣化してますよということらしい。


紫外線の劣化具合って判別しにくいから、これはありがたいし、本当によく考えられていると思う。


 


 


というわけで、ハスクのヘルメットならファンクショナルよりも絶対にテクニカルを購入した方がいいよというお話でした。


 



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2021/06/27

夏のインナーについて

梅雨は蒸れますね…

 

夏の作業着についてちょっと書いたんだけど、僕は作業着によってはインナーを着ていて。

このクソ暑い時に重ね着なんて…と思う人もいると思うんだけど、ベタつきや汗冷えを軽減するにはインナーがいいんですよね。

 

で、僕の主観になるけど、色々比較してみようかなと思いついて。

冬のインナーについては書いたことがあるし、夏もやってみようかと。

 

ベタつきや汗冷えがインナーによってどう違うのかを検討してみようと思います。

どの商品を比べたらいいかな。

1.ミレーのドライナミック

2.ファイントラックのドライレイヤー

3.モンベルのジオラインクールライト

これ以外に何か良さそうなものありますか?

 

来月早々購入してやってみようと思うんで、コメントよろしく!

 

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2021/06/19

夏の作業着

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樹種はエノキなのですが、こんな感じで樹上で作業していたら、いつの間にか作業着が破けてました。

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これはモンベルのウィックロンクール ライト(ロングスリーブジップシャツ)なんですが、生地がとても薄いんですね。

暑さ対策にと思って導入したんですが、結局夏は何を着ても暑い。

暑いものは暑いので、大事な点は「汗冷えしないこと」と「ベタつかないこと」の2点だと思います。

 

このクールライトは絞れるくらい大量に汗をかくと身体に張り付いたようにベタついてしまうので、インナーにモンベルのジオライン クールメッシュVネックTシャツを着てます。

インナーを着ると確かに暑いけど、汗のベタつきがないからいいですね。

インナーは、僕の周りだとファイントラックのドライレイヤーミレーのドライナミック(とそれに似たクレーターメッシュ)を着ている人が多いです。

 

ま、インナーと合わせて2枚着るくらいならってことで、僕の夏の作業着の基本はウィックロンジオなんですけどね。

林業用の作業着をウィックロンクールではなくてウィックロンジオで作ってくれたら嬉しいんだけどな。

 

あ、もちろん破けてしまったところは縫い直して、まだまだ着倒しますよー

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2021/02/01

プロテクションロガーブーツ(チェンソーブーツ)は雪中作業に最適

更新が滞ってて申し訳ございません!

記事用の写真はたくさん撮ってるんですが、それを記事にする余裕がなくて。

だめですね〜

もっと手軽に更新できるTwitterやインスタもあるけど、僕はブログでしっかりとした記事が書きたいんですよね。

みなさん、気長にお付き合いいただけると幸いです。

 

 

で、今年の奈良県は平年並みに雪が多いんですね。

 

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昔は防水スパイク地下足袋やスパイク安全長靴を履いてたこともあるんですが、今はこれ。

モンベルのプロテクションロガーブーツ。

ゴアテックスだから足は濡れないし、ゴツいから雪の冷たさはマシだし(靴下は重ね履きしてます)、ほんと雪中作業が楽になりました。

 

チェンソーブーツは動きにくいとか、重たいとか、とにかく色々言われると思うのですが、いやもう慣れるから。

人間てすごい。

 

ほんと、季節、天気関係なく一年中チェンソーブーツで作業できる。

これは気分的に本当に楽。

いちいち天気や気温を考えなくていいからね。

 

これまで安全性重視でこのブーツを履いてきたけど、雪の中でこんなに快適だとは。

ほんとおすすめできるよ。

僕はモンベルのプロテクションロガーブーツしか履いたことがないけど、ぜひ店舗に行って試し履きしてみてください。

店頭にないときはお取り寄せを相談してみて!

 

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2020/11/27

林業ギアの展示と試着会を行います@三重県

2020・12・8

このイベントは三重県庁内で新型コロナウイルスのクラスター発生のため延期となりました。

また、開催が決まりましたら告知させていただきます。

 

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三重県で林業の道具、装備、服装の展示会と試着会が開かれます。

僕はそこで1時間以上にわたって、林業道具、装備、服装についてがっつり講演します!

もちろん特伐道具も持っていくよ。

 

チェンソーブーツとか、めっちゃ高いのにサイズが合わないと最悪でしょ。

ここに来れば試着できるよ。(ちゃんと女性用のブースもあるから安心して)

気になるあのメーカーのあの製品も。

円陣、スチール、モンベルが来るなんて控えめに言って最強。

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林業に携わる皆さん、これから林業にチャレンジしようとする皆さん、林業の装備を整えたいけれど、「選び方のポイントが分からない」「実際に自分の目で見て、試着して選びたいけど機会がない」など、お困りではありませんか?
 こうした要望に「みえ森林・林業アカデミー」がお応えすべく、林業GEARの展示・試着会を開催します。
 このイベントは、多くの方にみえ森林・林業アカデミーの一部を体験していただく機会として、どなたでもご参加いただける「みえ森林・林業アカデミー公開講座」として開催しますので、募集要項をご確認のうえ、この機会にぜひご参加ください。
★日時
令和2年12月19日(土) 
10:00~16:00(受付:9:30~)
★内容
【講演会】(10:00~11:20)
 「林業GEAR俺の選び方」
  黒滝村森林組合skyteam梶谷哲也氏
【トークセッション】(11:30~12:00)
 黒滝村森林組合skyteam梶谷哲也氏といせしま森林組合東直貴氏によるトークセッション
【展示・試着会】(13:00~16:00)
 協力企業:円陣株式会社、株式会社モンベル、中勢森林組合、株式会社スチール
 展示物:チェーンソーなど
 試着物:安全防護服、ヘルメット、靴など
※当日、見たい・試着したい林業GEARを申し込み用紙に記載してください。可能な範囲で協力企業の皆さんにご準備いただきます。
※協力企業の取扱商品は、以下のホームページでご確認ください。
円陣株式会社:https://www.fujiwara-shouten.com/ 
株式会社モンベル:https://www.montbell.jp/
中勢森林組合:http://chusei-forest.jp/
株式会社スチール:https://www.stihl.co.jp/
★会場
メッセウイングみえ
 講演会及びトークセッション:2F大研修室
 展示・試着会:展示ホールC
★参加費  無料
★募集定員
 事前申込制で講演会は最大75人(先着順とします)
※県内の方を優先します。
※定員に達した時点で募集を打ち切ります。
※参加決定通知は行いません。
★申込方法
 別紙申込書に必要事項を記入の上、事務局へ持参若しくはFAX、電子メールにて申し込んでください。電話での受け付けはいたしません。
※募集要項、申込書は下記よりダウンロードしてください。
https://www.pref.mie.lg.jp/ringi/hp/000244062.htm
※このイベントページで参加予定をクリックしても参加申込みできないのでご注意ください。
★申 込 先
 三重県林業研究所アカデミー運営課
 みえ森林・林業アカデミー事務局
 住所:〒515-2602津市白山町二本木3769-2
 電話:059-262-5350(直通)
    059-262-0110(代表)
 FAX: 059-262-0960
     E-mail:miefa@pref.mie.lg.jp
★申込期限
  令和2年12月11日(金)17:00まで

 

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2020/04/20

笹刈り現場のお供に

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笹がびっちり。

こんな現場、皆さん経験ありますよね。

 

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刈払機で刈るとまあこんな感じになると思うんです。

地面を切るわけにはいかないから、こんな高さで。

 

んで、ここを歩くとき、ほんと感謝してるんですよ。

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このブーツ。

地下足袋や軽ワークブーツで作業していたときはこの笹が土踏まずのところに引っかかったり、突き破ってしまったり。

それがこのプロテクションブーツにしてから、少々のガラ地でも笹ボーボーでも問題なくなりました。

足が守られてるってこんなに快適なのね!

 

ブーツは重い、動きにくい、色々あると思いますが適材適所。

要は使い方次第なんで、皆さんも一つ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

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2019/08/09

チェンソープロテクションブーツは滑るのか

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チェンソーブーツを履いていると聞かれます、そう何度も。

「滑りませんか?」

 

ブーツにはスパイクがついていないものが多いです。

対して、林業用の地下足袋は、スパイクピンが付いているものがほとんど。

つまり、スパイクのないブーツは山の傾斜で滑るんじゃないか、ということなんですね。

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(モンベルのブーツは土踏まずにピンがあります)

この質問に対して僕の答えはいつも同じ。

「いや、滑らないよー」

 

つまりね、スパイクがないから、やっぱり気をつけて歩くわけですよ。

地下足袋と同じようにしてたら滑ると思います。

でも、そうじゃないから、エッジを使うようにしたり、足の運びに気をつけて歩くわけです。

だから、ほんと大丈夫なんです。

 

 

ただし、、

滑らないけど、とにかく重たい。

ブーツを脱いだときの天にも登るスッキリ感といったらないわ。

レッドブルじゃないけど、地下足袋は翼を授けてくれるくらい動きやすいのは間違いない。

 

ま、足をがっちりまもってくれるんだから、重たいのは当たり前。

身体も鍛えられるやろ、と思ってます(前向き)。

気分は「リンかけ」っす!

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2019/01/16

モンベルのアルパインインナーキャップは買い!

みなさんヘルメットは直接頭にかぶってますか?
僕は3シーズンは手ぬぐいを頭に巻いてからヘルメットなのですが、冬だけはどうにも頭が寒いのでニットキャップを被ったままヘルメットだったんですね。

 

でも、それだとなんだか蒸れるというか、なんだか快適に使えてなくて長年どうしたものかな〜と思っていたんです。

 

で、最近林業(一次産業)に力を入れているモンベルで何かないかと探してみたら、まさにその名の通りのヘルメットインナーキャップがあったんで買ってみたんです。

 

 

僕が調べた限りでは2種類ありました。
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でね、このアルパインインナーキャップがいいわけですよ。
薄くてヘルメットの中で邪魔にならず、かつしっかりと暖かい。

 

クリマプロと防風シェルの組み合わせが耳までおおうので、ちょっと音が聴きにくい感じがありますが、これは個人差があるかな。
一応穴は空いてます。
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あ、でね、シャミースの方は、うん、まあ普通かな。
薄手のフリースのキャップという感じ。
別に悪いわけじゃなくて、アルパインインナーキャプが現場ヘルメットには最強ということなんです。

 

サイズが2種類あるから、ぜひお店で試してみてください。
ちな、僕はM/L。
まだまだ寒い日が続きますので、少しでも快適に仕事しましょー

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