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2025/01/21

樹上に登ってしまった猫を助けた話

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知り合いから木に登って1週間も降りてこられなくなってしまった猫がいるから助けて欲しい、という連絡をもらいすぐに現場へ。

なんでも飲まず食わずで1週間ということで、かなり衰弱しているはず。

レスキューにもきてもらったそうだが、どうすることもできなかったと。

飼い主さんの声掛けには反応する時もあれば、そうでない時も。

これはかなり心配だ。。

 

「これまでこういうことしたことあるの」と飼い主さん。

「いえ、初めてです。でもドローンは何回も取りに行ったことがあるから大丈夫ですよ」

そう、この時点では衰弱した猫ちゃんとドローンを同様に考えていたのです。

 

猫が登ってしまったのは、近所の神社のクスノキの巨樹。

樹高は20mほどだけど、幹は幾つにも分かれて樹冠の幅は30m近くある。

ここに登ってしまい降りれなくなってしまったのだ。

 

まずは地上から飼い主さんと一緒に猫のいる場所を特定する。

とにかく木々(西日本の典型的な照葉樹林)や葉っぱ(クスノキは常緑樹)が生い茂っていて、鳴き声はすれどどこにいるかよくわからないのだ。

場所を特定して、そこに僕が辿り着いて救助できるようなクライミングのシステムを組まないといけないから、この段取りはとても大切なのだ。

30分ほど四方八方から探したが姿を見ることはできないので、とりあえず検討をつけて登り始めることに。

 

登ってみると、すぐに姿を発見。

地上から推測していた場所とは違う枝の上でじっとしていた。

登ってくる僕の姿を凝視する猫ちゃん。

「1週間飲まず食わずでよく頑張ったね、いま助けてあげるからね」

飼い主さんも安堵の声。

猫ちゃんまであと数mまで迫った時、

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あれ、いない。

移動! 猫ちゃん、めっちゃ警戒して逃げてしまった!

まじか、オマエ〜!

 

そう、ドローンは引っかかって動かないけれど、猫ちゃんは動くのだ。

1週間飲まず食わずでも全然元気に樹冠を逃げ回るのだ!

いつも食べているお気に入りのご飯(缶詰)をいつものようにカンカンと鳴らしながら近づいてもまったくダメ。

とにかく警戒されて逃げ回る。

 

逃げるたびにクライミングのアンカーを動かし、システムを作り、どう動いて捕まえるかをシミュレーション。

そんなこんなで樹上で猫と人間の格闘が続くこと3時間。。

徐々に日も落ち始め、これが最後だと決め猫ちゃんを枝先に追い詰める。

もしかしたら猫が飛び降りるかもしないから(高さ10m)、その時は飼い主さんキャッチしてください!と。

枝を歩いて近づいていくと足の間からすり抜けられる可能性があるので、枝の上にまたがってジリジリと追い詰める。

手には缶詰と捕獲用の手提げカゴ。

お腹が空いてるはずなのに、僕を警戒して、近づく僕と飼い主さんのいる地上を交互に見ている。

互いの距離が残り1.5mほどになったとき、意を決して猫ちゃんは僕の方へ猛然とダッシュ!

僕は慌ててそれを捕まえる。

猫はそれを嫌がり、爪を立てて枝にしがみつく。

飲まず食わずとは思えないほどの力で。

それでもなんとか引き剥がしてカゴへ入れるけど、すぐに出てきてしまう。

こっちも必死だけど、向こうも捕まらないように必死。そりゃ助けてにきてくれているなんてわからないからね。

とにかくニャーニャー叫んで逃げようとするから腕で抱き抱えて片方の前脚を握り込む。

それでも3本の脚で必死に逃れようと動き回る。

「大丈夫だから。大丈夫だから。」何度もニンゲンの言葉で語りかける。

 

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何はともあれ地上まで降りてきて、飼い主さんに引き渡すことができた。

 

樹上で伐採を始めて15年くらいになるけど、ここまで疲れたのは記憶にないよ 笑

このあと猫ちゃんは病院で診てもらい、なんともなかったそうです。

それが一番良かった😊

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