立木を斜めに切り落とす間伐方法、スイスの場合
スイスのフォレスターたちが携行している手のひらサイズのテキストがあります。
このテキストに、斜めに切り落とす間伐方法についての記述がありました。
斜めに切り落とすことは、日本では推奨されていませんし、やり方も公には説明されません。
でも、現場で働く人はこれをやらないと食っていけない、というくらい常識的な作業となっています。
スイスではどのように、この作業を伝えているのでしょうか。
このやり方をみなさんにオススメするわけではありません。
世界の仲間たちはどうしているのか、参考にしてほしいと思います。
ドイツ語かな…
というわけでDEEPLで訳してみます。
わかりにくいところは直してます。
ーーーーーーーーー
雑木林や密集林での伐採方法
適用範囲と作業の流れ
-密集林
-胸高直径、最大20cmまで
-枝が木に残っている
1. 肩の高さまで枝を大まかにカットする
-肩の高さより上でカットしない(A)
-キックバックの危険性
2. 作業しやすい高さでカットする
-足元をしっかり固める
-切断方向は伐採方向と反対になります
(図)樹冠の倒れる方向
立ち位置
3. ダイアゴナルカット(斜め伐り)を素早く実行する
4. 斜め伐りの後、残った株を伐る
5. (掛かり木になっている)木全体が地面につくまで、さらに斜めに切り込みを入れる
(図)カットは早く!
注意! 切り落とした木がスリップするかもしれない
ーーーーーーーーーーーーー
以上です。
日本の場合は、安衛則第477条で胸高直径20cm以上は受け口を作って伐採するようになっています。
胸高直径20cmというのは大体どこの国でも目安の数字なのかもしれませんね。
他の国はどうなのかな。
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コメント
ご無沙汰しております。
斜め切りはスイスでも禁止でした。しかし現場ではさっぱり減らないので、であればメニューに載せてちゃんと教育・訓練しようとなったそうです。だるま落としも同様に復活しています。
このあたりは現実主義(現場主義ではない)のお国柄ですね。
投稿: 佐藤 | 2022/02/24 20:31
佐藤さん、フォローありがとうございます。
日本も同様にちゃんと教育・訓練しようという流れになってほしいです。
このブログがそのきっかけになれば、と思うのですが、今はブログよりもYouTubeで発信した方が良いのでしょうね
投稿: でき杉 | 2022/02/26 22:37
場合によっては斜め切りも有りかもしれません
ただチェンソーには厳しい
幹が落ちるときにチェンに木口が掛かりやすい
これによってチェンが外れたり切れたりする、その時にチェンに過大な負荷が掛かりバーのスプロケット破損、クランクシャフトベアリングの破損に繋がります
ハードノーズバーの場合スプロケットが無く壊れにくいですがクランクシャフトの方に無理がきます
投稿: 素人メカ | 2022/04/05 11:25
素人メカさん、ありがとうございます。
確かにそうですよね。
直径20cmまでとここでは記載されていますが、チェンソーのサイズの記載がないので、あくまで海外の資料として参考にしてもらいたいと思います。
投稿: でき杉 | 2022/04/26 20:51