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2020/07/14

スギのツル

雨が続きます。

災害の危険が迫っている地域も多いと思います。

当たり前のことしか言えませんが、まずは身を守る行動を優先して欲しいと思います。

 

 

僕らも雨の止み間に仕事に行っているのですが、先日スギの伐採をしていたところ興味深い写真が撮れたので共有。

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受け口の会合線は赤線です。

伐倒方向は等高線上。

横に向けて倒しているような感じですね。

木繊維の「ちぎれ」はツルの一部だけで、あとはチェンソーで切ったかのようにスパッとなくなっています。

 

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伐倒した木の木口。

これは会合線の水平を切りすぎたバイパスノッチじゃないですよ。

会合線はきっちり仕上げてます。

ツルの厚みはしっかり残してあるのに、まるでチェンソーで切ったかのようにちぎれていることに驚きました。

立木が倒れていく過程で、ツルの追い口側は上方に引きちぎられて、受け口側は潰れていってこんなふうになったのかな。

これまであまり気付いていなかったので、今後はしっかり観察していきます!

 

 

にしても、さすが吉野杉。

美しい色味と細かい年輪。

こんな素晴らしい木を育ててくれた先人達に感謝。

 

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林業(チェンソー)」カテゴリの記事

コメント

とても興味深い現象ですね(一歩間違ったら事故につながりそうな)。
受け口側がカットされたものでないのは、木口を拡大して見れば判ります。
なんとなく菌類による不朽部の折れ口にも似た雰囲気ですが・・・さすがにそれはないか。
しかし、何故このような現象が起きたのか、出木杉さん是非解明してしていただけませんか。

投稿: 樹の子 | 2020/07/14 22:13

ツルも厚みのある木材なので折り曲げられるとき、圧縮側と引っ張り側ができます。
ツルの長いトゲトゲは引っ張りを受けて(追い口側)引きちぎられた証拠、ほとんどないものは圧縮を受けて(受け口側)潰された証拠だと考えています。
受け口側繊維は繋がってはいれど、自重+折り曲げによる圧縮で潰されてほとんど強度はないので受け口が閉じるとその潰れた面で簡単に切れて離れていくのだと思います。
ただ、なぜその高さが綺麗に受け口の下切り面と同じになるのかは良く分からないです。
受け口の切り欠きによって周りの繊維の支えがないこの面が一番圧縮されるから?
スギなどは繊維が弱いからか、圧縮側の潰れ方が顕著ですね。

投稿: 戸惑うペリカン | 2020/07/16 22:10

樹の子さん、コメントありがとうございます。

僕もこれに気づいた時は、ツルの効きが悪くなるかと思いました。
この現場の半分くらいのスギがこのようなツルになったんですよね。
いずれも腐朽菌に侵されているということはありません。

時期的なものなのか、等高線上に倒しているからなのか、この場所のスギに特徴があるのか、いずれにせよまだ現場には入るので観察を続けてみます。

投稿: でき杉 | 2020/07/16 23:41

戸惑うペリカンさん、コメントありがとうございます。

> ただ、なぜその高さが綺麗に受け口の下切り面と同じになるのかは良く分からないです。
ホントここまでスパッと綺麗になっていると、一体何がどうなっているのか不思議です。

この現場では等高線上に伐倒する木はなくなってしまったのですが、また継続して観察を続けてみます。
一度、スローで伐倒の瞬間を撮影してみますね。

投稿: でき杉 | 2020/07/16 23:46

戸惑うペリカンさん、なるほど圧縮圧による木繊維の切断ですか、十分あり得そうです。下切と追切が同一面なので、ツルに掛かる圧力もほぼ同一面にそろうのかもしれませんね。

出木杉さん、同条件で追切りのみ1インチ上で入れたらどうなるか試してみてもらえませんか。
私のような素人は、ひょっとしたら安衛則の「下切と追切が同一面は危険作業」のホントの理由はこれかと想像してしまいます。

投稿: 樹の子 | 2020/07/17 13:16

樹の子さん、追い口は受け口より少し上に入っているのですが、1インチも上げていないので、それでやってみますね。

> 「下切と追切が同一面は危険作業」
これは伐倒木がバーバーチェア(裂け上がる)になる可能が高くなるから、
だと思います。
追い口の高さをどうするかは、これはこれで結構面白いものだと思います。

投稿: でき杉 | 2020/07/20 08:09

ツルの機能についてはこの動画が詳しいです。
https://youtu.be/jYRcUxV--Ig

追い口の高さに関わらず、受け口下切りより下の部分のツルは周りの繊維に支えられているので、その直上の部分が一番圧縮には弱いのかもと思います。
ちなみに受け口下切りより低い追い口のデメリットは出来杉さんの仰る通り裂け上がりのリスクが高まる可能性が指摘されているのと(確か論文が出てたはず)、動画に出てくるように元鉢が後ろに滑ってくる(木のキックバック)危険性があると思います。
キックバックに関しては木が倒れながら先が詰まった時など、追い口に高さを付けない伐り方を好む方(僕もですが)は経験することがそれなりにあるのではないでしょうか。
現場ではそれが分かった上でわざとそうする場面も有るとは思いますが、予測できてないとホントに怖いですね。。

投稿: 戸惑うペリカン | 2020/07/21 21:53

戸惑うペリカンさん、この動画は知りませんでした。
この人の動画、色々と興味深いですね!
これは要研究だ。

追いの高さについて、伐倒時にどう作用するか僕はあまりわからないのですが、伐倒後にどうなるのかを予測して考えてるいることが多いですね。
例えば、幹が当たって元株が跳ね上がる時や、木が回りながら倒れていくことが予測される場合は、追いの高さをどうするかちょっと考えますね。

投稿: でき杉 | 2020/07/22 20:19

この方の動画シリーズ、体系的に伐倒を学ぶなら最適な教材だと思います(言語の壁はあれど)。
木が倒れる時のツルの観察もされてます。
https://youtu.be/OQ4IkSyONWk
やはりツル前半部分はほぼ圧縮に費やされてるように見えます。
考えていくと、木が倒れる時の『支点(回転軸)』って、どこでしょう?
受け口会合(屈曲)線?これは回転によって一番圧縮されているライン。
圧縮と引っ張りの間?実際には自重や、偏心の影響が加わるので不正確。
ツルの厚みのちょうど中間?引っ張り側ツル繊維は倒伏初期から後方から順次破断していきます。つまり支点も移動していく。
当たり前だと思っていたことが、考え出したら本当に難しい。。

投稿: ペリカン戸惑う | 2020/07/23 11:08

ペリカンさん、これまたすごい動画ですね。
じっくり腰を据えて、この人の動画を研究しないと。
にしても、このような動画を作って公開する人がいるのは本当に素晴らしいことで、日本の大学や公的な機関にもぜひしっかりと研究してそれをYouTubeにあげて欲しいと切に願いますね。


んで、僕は気が倒れていくときの支点はやはり会合線だと思っています。
もちろんツルも伐倒方向に大きな影響を与えますが、支点という意味では会合線と考えたほうがわかりやすいかと。

いずれにせよ、この話題かなり面白いですね!
ペリカンさん、感謝しています。

投稿: でき杉 | 2020/07/27 23:01

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