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2019/04/25

ロープ高所作業特別教育と特殊伐採を考える

木に登って仕事しているみんな、もうロープ高所作業特別教育は受講しているよな。

僕はちょうど3年前に受講したみたい。

こういう時、ブログって日記的な役割をして便利だね。


このロープ高所作業特別教育と特殊伐採(樹上伐採)について今日は考えてみよう。

特別教育をまだ受けていなくて、テキストを持っていない人はこれを参考にしてみて。

 

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やっぱりこの特別教育で一番のキモはメインロープとライフラインでしょう。

このライフラインが必要なのは労働者が身体を保持しつつ行う作業の時。(安衛則 第539条の2

そう、伐採作業の時にライフラインが必要になると。

だから、ロープで登ったり降りたりするのは「作業」ではないので、法令上はライフラインは必要ないことになります。

上にあげたテキストもそういう解釈ですね。

 

もちろん、作業の時は保持具をつけたメインロープと僕らのいうランヤード(フリップライン)であるライフラインを、作業箇所の上方にある異なる堅固な支持物に確実に緊結しないといけません。(安衛則 第539条の3

じゃあ、メインロープとランヤードを使って登っていくようなスパーを使った木登りの時はどうなるのか。
登りながら枝を落としていくという作業をする場合ね。

ちょっとややこしいのは「平成27年厚労省告示第342号」の第539の2について⑤に「ライフラインは、安全帯を取り付けるためのものであって、ロープ高所作業中、常時体を保持するためのものではない」って書いてあることなんですよね。

しょせんやつは「告示」、、っていう大人もいると思うのですが、ここは正面から考えて、スパーで登る時はランヤードがメインになって、メインロープがライフラインの役割を果たすってことですね。

常時身体を保持しているのはランヤードですから。

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あ、「ライフラインは安全帯を取り付けるためのもの」ってありますが、この安全帯ってつまり僕らで言うフリクションデバイスですね。


んで、ずっと登って行ってトップカットになります。

ここで立ちはだかるのが、安衛則第539条の2「作業箇所の上方にある支持物に緊結」というやつ。
作業箇所がチェンソーで伐る場所なら、その上方にある支持物に緊結はできないわけです。
丸太とともに落下しますから。
作業箇所が僕らの立ち位置だとしたら、法令上問題ないですね。

 

 

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とまあ、こんな感じで法令と実際の作業についてみてきましたけど、どこまでいっても法令は法令。

身を守るのは自分です。

って、これは僕自身に向けた言葉でもあります。

みなさん、今日も一日ご安全に。

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林業(特殊伐採、樹上伐採)」カテゴリの記事

コメント

そもそもスパーとランヤードのみを使ったクライミングは
昇降器具…労働者自らの操作により上昇し、又は降下するための器具であつて、作業箇所の上方にある支持物にロープを緊結してつり下げ、当該ロープに身体保持器具を取り付けたもの
を用いた作業に当たらないので、ロープ高所作業ではないというのが、今まであった解釈ではないでしょうか。
ただ、例えばそこにDdRTやSRTのシステムをバックアップでもって上がるとなると、それは当然ロープ高所作業に当たる可能性が出てくる。
より安全なやり方にすると規制が増えるという皮肉な仕組みですが。。
紹介されているテキストはATIの方々が苦労されて何とか法令と現実との擦り合わせをされたものと理解しています。
樹上作業で事故が増えれば、間違いなく専用の法令や資格ができるのでしょうが、この時点ではこの解釈で行くのがベストという内容でしょう。
ただ、この後フルハーネス義務化を含む改訂が行われて、状況は複雑に。。
何はともあれ仰るとおり、自分の身は自分では真実だと思います。

投稿: ペンネンネンネンネネム | 2019/04/28 18:51

ペンネンネンネンネネムさん、たしかにスパーとランヤードという組み合わせはロープ高所作業じゃないんですよね。
僕が普段仕事で使っているのは、バックアップも含めたシステムですので、そうなるとロープ高所作業になってきます。
その上での法令の僕なりの解釈という感じです。

テキストを作られたATIの方とも出会って話したことがあるのですが、法令はあくまで大枠を抑えているだけなので、そこをどう安全に運用していくかは状況によって変わっていくものだと思います。

安全に終わりはないですね。

投稿: でき杉 | 2019/05/01 17:36

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