カッターの状態をよく把握すること
近年、林業現場に大型林業機械の導入が進み「油圧最強!」な現場も多いと思います。
大型機械の普及が進むにつれ、油圧の魔力に取り憑かれ(オレも)、ついつい手工具の取り扱いがおろそかになってしまう。
チェンソーもいちいち丁寧に研ぐのが面倒でプロセッサやハーベスタのようにパワーで押し切ろうとしてしまう。
特にチェンソーが個人持ちではなく、事業体持ちだとついついナアナアになってしまうところありますよね(確信)
「現場人は刃が命!」というわけで、今日もチェンソーの目立てについて語りたいんですが、方法についてはブログの左サイドバーにある「チェンソー目立てマニュアル(準備編)(実践編)」を見てもらいたいと思います。
じゃあ今から何をするかというと、目立てをするには、その対象を知らないといけないということでチェン(カッター)の状態をよく見てみようじゃないか、ということなんです。
2つの画像のカッターともに、刃先が痛んでいる上に、上刃のメッキの表面に細かい筋が入っています。
刃先が痛んでいるところは丸ヤスリでしっかりと研ぎたいですね。
僕はこのメッキのダメージも切れ味に影響すると思ってます。
これは丸ヤスリでは取りきれないですが、影響はわずかでしょうから気にする必要はないかと。
どうしてこういう状態になるのか不思議ですが、ピンポイントで何か硬いものに当ててしまったのか。
カッターにとって一番大事なカッティングポイントが潰れてしまってます。
他の部分は綺麗なままですが、しっかり全体を研いで、この凹みを完全に取り除きたいですね。
これは面白い。
カッターにとって大事な表面のメッキが、剥がれたようになっているのが見てとれます。
これもメッキが綺麗になるまで丸ヤスリでしっかり研ぎましょう。
で、コレ。
カッティングポイント(上刃と横刃が合わさる尖っているところ)がすこ〜しだけ白っぽくなっていると思います。
これもやっぱりメッキが痛んでるんですよね。
別にこれくらいなら切れ味がすごく悪くなるわけではないのですが、メッキがダメージを受けているということはわかっていて欲しいなと思います。
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よく目立てをする時に角度が30度とか、フック型やバックスロープ型とか言いますけど、それももちろん大事だけど、カッター表面のメッキが「刃」なので、そこをしっかり整えるということを頭において目立てに取り組んでもらえるといいなと思うのです。
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コメント
今晩は。25年毎日チエンソーの刃を研いでいますが、いまだによくわかりません。多分、わからないで引退かな?
投稿: きの字 | 2018/02/02 21:29
メッキをしっかり意識して、
研ぎも精進致します。
(´(ェ)`)ゞ
投稿: URSAS | 2018/02/03 18:59
きの字さん、僕も20年研ぎ続けてますが、その時その時のくせがあり決して安定していません。
チェンの種類によっても変わってくるし、そこが面白いところですね。
基本を押さえて、これからも日々取り組んでいこうと思っています。
投稿: でき杉 | 2018/02/04 11:54
URSASさん、あとは切れるヤスリを使うことですね。
結局、これが一番大事なような。。
投稿: でき杉 | 2018/02/04 11:55
でき杉さん。
ご無沙汰しております。
チェンソー目立時に目立てカッターを固定するキマルバイスが完成しました。
キマルの開発日記をクィック
ガイドバーの先端部に孔があれば、殆ど規格に対応可能です。
シンプルで使い方も簡単です。
価格は、キマルの開発日記に書き込んでであります。
キマル目立て装置の約20%です。
でき杉さんのお考えをお聞きできれば幸いです。
よろしくお願いいたします。
投稿: | 2018/02/28 21:17
キマルさん、大変ご無沙汰しております。
早速動画見せてもらいました。
目立ての角度云々の前にヤスリは切れていないといけないし、チェンソーやカッターがぐらついていてはいけないわけで、しっかりと固定できるのはいいですね。
バイスはいいのですが、板がなくても例えば山の現場で切り株の上などで使えるようになっているとより助かると思いました。
もちろん軽トラの荷台が使えるのは助かりますが、これくらい小型であれば持ち運びも楽ですし、山の中でも使えるようになっているとさらに良いと思うのですが、いかがでしょうか。
投稿: でき杉 | 2018/02/28 22:10
でき杉さん。
早速のお答えに感謝いたします。
動画を見立て頂き、ありがとうございます。
単に目立を行う刃先カッターをバイス固定だけです。
軽トラック荷台にワンタッチで取り付けたキマルバイス付き板でしますと背骨を伸ばして楽な姿勢でヤスリの直動も良いです。
キマルの考えですとチェンソー目立ての一番の敵は、刃先にヤスリが触れて直動時に発生する「ビビリ振動」がいけません。
ビビリ振動発生の根源は、刃先の固定が不確実な事で
小さな刃先カッターを指先で押さえても・・・
目立てを行う刃先カッターをバイス固定して、ビビリ振動を断ちますと ヤスリの切れが格段良くなり ヤスリ寿命もかなり延命します。
それと、ヤスリの元先を両手で支えて目立てが良いです。
ご指摘
「山の現場で切り株の上などで使えるようになっている」
「取り付け部 デンデンボルトを スクリュウ式のデンデンコーチボルトに変更で解決可能と考えいます。
テストして報告します。
重く 長い 太い 丸太の背にキマルバイスをスクリュウ留にしますと「ビビリ振動」の共振する箇所がなくなり良い結果がでそうです。
今後もご指導をお願いを致します。
投稿: キマル | 2018/03/01 20:11
キマルさん、返信ありがとうございます。
また僕のブログでも紹介させていただきます!
投稿: でき杉 | 2018/03/02 21:18
キマルバイス 出来杉計画で紹介をお願い致します。
山の現場利用の試作品 単に部品交換のみ できましたら画像を送信します。
よろしく願います。
投稿: キマル | 2018/03/03 20:46
出来杉さん。 キマルバイスの部品交換で山の中で使ってみました。
キマルの開発日記を御覧ください。
出来杉さんからのご要望がありましたキマルバイスが「山の中でも使えるようになっているとさらに良いと思うのですが、いかがでしょうか。」
切り株や丸太背にキマルバイスを取り付けますとビビリの共振が無く良いです。
出来杉さんがキマルバイスの利用してのブログUpをお考えの時はお知らせください。
投稿: キマル | 2018/03/18 07:57
キマルさん、ブログ拝見しました。
これは良いのではないですか!
現場で使えるガイドバーを固定するものはありましたが、同時にカッターも固定する。
これは素晴らしい!
利用せずとも、この良さは十分わかりますから、おって記事でも紹介させていただきます!
投稿: でき杉 | 2018/03/18 22:32
チェンソー目立て指導者のでき杉さんにキマルバイスが〖これは素晴らしい!〗開発者として感激です。
キマルバイスは、目立てを行うカッターリンクの前後のリベット頭を挟み付け固定しての目立です。ガイドバーは先端孔に締め付け軸ネジを通して吊るだけで固定ができません。手にすれば即理解可能です。
お願いですがキマルバイスをお送りいたしますので実際に山の現場で利用して頂ければ有難いです。
お忙しい時に大変に勝手なお願いですみませんがよろしく願います。
キマルバイスが我が家に 再度 御願いします。
投稿: キマル | 2018/03/19 21:08
キマルさん、わかりました。
ありがとうございます。
直接連絡させていただきます!
投稿: でき杉 | 2018/03/20 22:34