奈良の木の匠養成塾第三回
今日も木の匠養成塾へ参加してきました。
第一回めの記事はこちらです。
養成塾第二回めは所用で参加できませんでした。残念。。
まず午前中は我が黒滝村の徳田銘木へ。
もう皆さんご存知ですね。
個人的にも大変お世話になっております、はい。
徳田社長の案内で自然木の絢爛たる世界へ。
曲がりまくってますが、ちゃんと「スミ」は通ってるので、手すりなどに使うことができます。
社長曰く、「人間も同じ。曲がってるようで、みんなどこかちゃんとスミが通ってる」
左にちょっと見える枝だらけのやつも面白い。
会社案内の後は黒滝の森を見て歩きます。
女子大生たちが「トトロみたい〜」と言ってたのが一番印象に残ってます、はい。
もちろん社長の言葉も印象に残ってますよ。
「バイオマスに行くようなのもウチでは商品化する」
ただただ素晴らしい。
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そして午後からはトリスミ集成材へ
こちらも黒滝村と縁の深い会社ですが、構造用集成材に強いメーカーさんです。
これは十津川村の学校に使われる構造用集成材です。
第一回で見学した櫻井さんの化粧張り集成材との違いは明白で、一口に集成材と言ってもいろいろな種類があり、またその可能性も大きいと感じました。
会社の実績紹介のページは必見ですね。
工場見学の後はトリスミ集成材の材を使って建設中の五條総合体育館へ。
美しい!
設計を担当した東海大学の杉本先生が案内してくれました。
なんて贅沢なんでしょう。
ただの体育館としてだけではなく、地域のシンボル、また災害時の避難所にもなるわけで細かいところまでいろいろと計算、考えられていたのが印象的でした。
これ集成材の梁(はり)のように見えるでしょう。
ま、もちろん梁は梁なんだけど、耐火設計のために石膏ボードが芯材としてあって、その上に化粧として集成材を貼ってあるだけなんだそうです。
化粧といえば、節のない無垢板を貼るもんだとばかり思っていたので、こういうのもあるのかと勉強になりました。
あと、梁の右隅をみてください。
コンクリにくっついてないですよね。
下にある鉄骨に乗るようになってます。
これは梁がくっついてると大地震の際に揺れを逃がすことができないから、このように離してわざとゆらゆら梁が動くように設計してあるそうです。
こういうのも設計された先生ご本人の口から「なぜこうなっているのか」を説明してくれるので素人の僕でも勉強になりましたねー
建築やってる人にとっては最高の時間だったのでは。
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(まとめ)
吉野に生きる山いきとして丁寧な施行を心がけているので、どうしても本末同大、完満通直な木が正解みたいな思考になってしまうのですが、今回の自然木と集成材はその僕の小さな浅い思考を見事に壊してくれました。
みなさん「木」を試行錯誤、工夫して製品開発、販売している。
川上にいる僕たちも素材生産の効率upばかり追い求めるのではなくて、意外な新しいアプローチ方法を見つけていかないとつまらないなと思った次第です。
木の匠養成塾、次回が最終回。
楽しみだ。
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