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2015/06/22

欧州型森林管理者研修3日目 スイスフォレスター研修

さて、本日は3年前に皆伐した現場でロルフの研修が始まります。

にしても今日は一段と県や森林組合の職員さんが多いです!
これはとってもいいことですねー
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それでは今日もざっと研修内容を書き起こしていきます!

  • 我々の頭の中には様々な問題が蓄積されます。
    そのため世界中に同様の問題があると思ってしまいます。
    たとえば、笹が繁茂すると天然更新は難しいと思いがち。
    でもどうでしょう。もちろんこの地域の樹種について詳しくないけれど、この現場を見れば天然更新は可能という証明になりませんか。
  • 天然更新の条件、それは母樹があること。
    この現場は母樹、種のクオリティから見ればまだまだだけど、皆伐から3年でこのようになると。
  • 伐った木を引きずって表土を削るだけで発芽のトリガーになることがある。
    つまり樹種のことをよく知ってないと天然更新は難しい。
    光が必要か、湿度はどうか、養分はどうかなど。
  • 発芽後、ライバルたちとの競争はどうなのか。
    成長の早い木がある、中くらいのもある、この2つはいつかバッティングする。成長の早い木はプレッシャーをかけてくるだろう。
    どの木とどの木がうまくいって、またうまくいかないかを知ることが私の仕事
  • 若木のときに成長が早い樹木は寿命が短いことが多い。
    陰樹は一緒に育つことが可能。成長の早い木が寿命を終えたら、側の陰樹が成長をはじめます。
  • 樹木の性質を知っているといろんな樹種をまぜた森作りが可能になります
  • こういう場では光の調節が大切。
    皆伐すると「自由空間」という場になる。直射日光が当たり、1日の温度差、湿度差が大きい場所。それは木にとってはあまりふさわしくない。
    そういう条件でも平気なのはパイオニアプランツといいます。
    森の中は1日の温度差が少ない。そういうところは木が好きな所。
    森の中は安定した湿度を保つけど、自由空間は変化が激しい。
  • 大規模な皆伐は木が好まない条件になるので、大規模皆伐は木のためには避けたほうがいい

 

  • この山の中にお金になる木があるのか、手をかける価値があるのか。
    現場の周りにお金になる木がないなら、ここにもないだろう。
  • パイオニアプランツは種が軽いことが多い。なので長距離飛んでくる。
    半陰樹は種があまり飛ばない。陰樹は種が重く落ちるだけ。
    ただし、鳥や動物が運ぶことがある。
    それでも大量には運ばないから陰樹はあまり広がらない。
  • コナラの母樹がないのにここに育てることは不可能
    天然更新は忍耐が必要。
    伐採した後、すぐに天然更新が起こるとは限らない。
    5年間我慢することができるのか。できないなら投資が必要。
    忍耐して待つというのはそれほどお金はかからない。
    間違えた手入れをするとお金がかかります。
    植林はお金がかかります。単種類植えることが多いので、災害、病気や獣害に弱いといえます。
  • 適地適木がいいけれど、合わない樹種を植えてしまうことがある。
    植林には経済的な問題がある。天然更新は経済的に問題がない。
    種は様々な難関を乗り越え、そこに適したものが成長する。
  • 光がよく当たるところのナラ系は成長の早い木に覆われてしまった。
    光の多くないところではナラが生えている。これを大きくするにはどうしたらいいのだろうか。発芽したナラの全てが必要なわけではない(育成木になるわけではない)。
    我々はどうするか。
    なにかマーキングする。獣害を避けるために保護する。
    そのマーキングした木に集中投資するため。
  • 若い森というのは素晴らしい。
    将来の大きな可能性を秘めている。理想の森に誘導することができる。
    私の一番好きな仕事。
    自分の知識、経験で森に影響を与えることができるから。
    自然の成長と違って、もう少し違う樹種をミックスしたい。
    自然な木は良い木があるとは限らない。高く売れる木も育てたい。
    自然な木は成功するかはわからないから手入れのコストは大きくなる。
    若い森であればあるほど、理想に近づけやすく手入れのコストは減ることになる。
  • 若い木というのは大きな可能性を持っている。
    例えば、広葉樹と針葉樹の天然更新があったら自分の意思で望む姿の森に誘導できる。
  • できるだけ少ない投資で目的を達成したい。
    必要ない木を全て切るわけではない。
    全ての作業をコスト意識を待って作業する
  • このコナラを大きくしたい。何をすべきか。
    約1mの範囲で周りのライバルを取り除く。
    なにもしなければこのコナラは大きくなれない。
    何をどうすべきかはここをよく知っている者が判断する。
    知らなければ手入れができないわけではない。
    最低限のことをして数年後にまた見にくる。
    弱めの手入れをしてそれを繰り返す。
    経験をつんでくると、この樹種になにが必要がわかってくる。
    頻繁にやるのはコストがかかるけど、コストのリターンを見極めるようにする。
    経済的な理由だけで周りを開けるのではない。他の木を全て伐ってはいけない。
    自由空間になってしまうから。
    コストを落としながらコナラの成長が最大になるようなポイントを探すことになる。
  • この空間で一種だけを育てるのは間違い。いろんな樹種を育てる。
    エコロジーだけではないエコノミーからも大切。
    多様性があればマーケットが変わっても対応できる。
    樹種によって根っこが変わってくる。それが多様化する。その土地の潜在能力を引き出せる。
    いろんな木の葉が地表におちる。これらは腐葉土になる速度が違う。
    そこにいろんなバクテリア、昆虫が住むことができる。
    場にいろんな生物が増えるとそれが育成木の成長を促すことになる。
  • 周りがクオリティの高い木がない単調な森だと、ここもそうなる可能性がある。
    その場合は植林もありえますが、森の力を過小評価しているかもしれない。
    実験をしてみて下さい。
    5年の忍耐をしてください。10年待ってダメなら植林しかないでしょう。
    2年で諦めて植林しないように。
    周りの森は1年でできたわけではない。
  • 林業、森作りは100年単位だ。最初の数年は問題ではない。
    植林は大きなリスクがある。労働、苗木の費用。
    このコストは回収できるのか。
    もし植林するならコストを抑えるためには最低限の本数で。
    補助金?知らん(笑)
  • 植林するときはまず最低限に、次に丈夫で活力のある苗にする。
    スイスでは苗を買うときどこから来た苗か明確になっている。
    種を採った森がどうであったか。どの木(母樹)で苗を作るかは州の監督下に置かれている。
    標高の違うところを混ぜてはいけない。
    高い所の苗は高い所に植えて、低い所は低い所に植えるようにする。
    大まかにいって種を採った所からプラマイ100mしか植えてはいけない。(日本では100m以下のほうがいいかも)
    理由は低地の苗を高地に植えると寒さに弱い。
    逆もダメ。ライバルに負けるから。高地はライバルが少ない。
    遺伝子の情報は変えられない。
    手入れを間違えるとコストがかさむ。
    植林するなら健康で活力のある苗であること。
    母樹のクオリティが高いこと
    最低限の本数にすること
  • まず、スギヒノキの天然更新もあるわけです。
    5年待ってダメなら植林。
    我々が忘れていることがあります。
    表土はシードバンクになっている。長い間待っている種もある。
    我々は森をしっかり見極めることが大事。
    たとえば低地のヨーロッパトウヒを伐る。それで死んでしまう。おしまい。枝を地面に刺してもなにも起きない。
    高地でトウヒを切ります。萌芽更新します。枝が地面に触れる。挿木になります。
    同じトウヒでも性格が変わってきます。森の可能性は我々の知識を超えているではないか。知らないことは存在しないのではない。知識をこえた現実もあるのではないか。
  • 森と町の対立と言われるがどうしたら解決するか。
    町の人たちが森に来ることは少ない。
    入ってくるにしても森で楽しむ、利用する形です。
    森の仕事に対する理解は少ないと言えます。
    我々の森では道を守るための保安林があります。
    このプロジェクトには町の人の協力が必要です。
    保安林とエコロジーの森には補助金が必要で市民の理解が必要です。
    スイスでは市民への啓発活動が盛んです。保安林は住民のためだとアピールしないといけない。
    炭素の固定や生物多様性のアピール、森はバイオマスという資源を提供してくれると啓発しなければならない。
  • この仕事はどこでどんなことをするのか。
    かつては森の中に市民を招いて色々しました。でもいつも同じ人しか来ませんでした。準備が大変なのに。。
    つまり森の内容を知っている人しかこないのだ。では知らない人にどう啓発したらよいか。
    つまり森の中だけで活動していてはダメ。
    大勢いる所に我々から出ていかないといけない。
    就職説明会のようなイベントで森の仕事を紹介します。いろんな年齢層にアピールしたい。
    村や町でいろんなイベントがあるとアピールするようにしています。
    一番大きなものはチューリッヒの中央駅のホールでやりました。
    そこで木のタワーを作りました。ホールの中に森も作りました。テーマ(恒続林、保安林など)ごとにコンテナを置いて、そこに森を作りました。
    林業機械も持ち込みました。準備も大変でした。
    三日間で10万人の参加者がありました。(スイスの人口は800万人ほど)
    マスコミも来ました。
    都市住民の先入観や誤解はなくなりました。山の仕事を知ってもらうことができました。
    3日で一千万ほどかかりました。でもその価値はあった。
    いろいろな所から出資してもらい開催できた。
    つまり山で良いことをしているだけではダメだ。我々から出ていくことが大事!
  • ここは市民が利用する道だ。(住民のハイキングロードになっている)
    これはチャンス!やっていることを看板を出して知らせることができるからだ。
    住民が接する所だからと言って森作りに特別なやり方ない。
    というのは住民のために特別なやり方をするとそれが普通だと思ってしまう。
    いつものやり方をするのが啓発活動になる。
    我々がやるべきは住民に迎合したやり方ではなく、一般的なやり方を見てもらうこと。
    逆に我々が得られるチャンスは普段見られないものを見てもらえること。
    気持ちのよい森を見てもらえる。
    まだまだ森作りは誤解されてるところがある。それを解くいい機会になる。
    ここでどんなことをやっているかと解説するとよい。町と山との結びつきが深まるだろう。
    補助金を山に投入するよりも、市民がここの木を使うほうが大事だ。
    住民が山に理解を示すだけではなくて、ここの木で家を建てたいと思うことが大事なのだ。
  • 都市に近いところで林業すると市民活動とバッティングすることがある。
    なるべく早く情報をだすこと。いつなにをするのか。看板で知らせる。新聞の地域欄で知らせる。会見を開く。
  • 道路建設は目的が何であれコストがかかる。コストが回収できるのか。道は生産に寄与しないことを忘れないこと。(そこに木が植えられないから)
    例えば、この道(ハイキングロード)を林業に使うには通行止めしないといけない。市民ために迂回路を作る必要があるだろう。
    そして、通行止めの時間を短くすべき。収穫の計画を効率よくしたり、機械を入れてもいいかしれない。年間を通してみたら、ここを通る人が少ない時があるかもしれない、その時に作業するようにしてもいいかも。
    メインストリートを通行止めにする時は交通量の多い時を避ける。
    いろんな条件があるのでその場でよく考える。
  • スイスでの広葉樹主体の都市林業について
    まず、スイスの広葉樹林は日本と比較できない。
    スイス人は長い間広葉樹を利用する森作りをしてきた。つまり、林業という意味で生産性の高いものになっている。
    ここ(奈良)ではこれからそういう森に移行させることが大事。
    短時間で広葉樹で林業しようとするなら、もっともよい表土のあるところで始めるべき。斜面の下側、谷筋で。
    地力の高いところでは、素性の良い高く売れる広葉樹が成長する。
    ただし尾根筋でも広葉樹施業はできないことはないが成長はゆっくりです。
    成長力のあるところで成功してから、難しいところでやるべきだ。最初から難しいところでやって諦めてしまうことが多い。
    成長力という条件を見極めてやりやすいところでやることが大事。
    針葉樹の森を広葉樹林に変えるのは時間がかかりました。すでに広葉樹があるとことろで始めた方がコストがかからなくてよい。
    具体的には、育成木施業をしていくこと。
  • 将来木施業はドイツの表現。スイスの育成木施業はより細かく見ていく感じ。
  • 育成木の復習
    育成木とは、いい木を見つけることから始めます。
    その成長を妨げているライバルを切るという考え方。
    育成木はたくさん決めないこと。
    作業道のそばは傷つけやすいから選ばない。
    林縁部でも選ばない。隣の山からのプレッシャーが来るから。
    安定している木、活力のある、材としてのクオリティの高い木。
  • 良さそうな木があったら下から評価していきます。
    根張り、傷や腐れがないかどうか、幹はどうか、まっすぐかどうか、一番下の枝はどうか、樹冠が大きく成長しているかどうか
  • 育成木が決まったら最大のライバルを探します。それは山側で探します。平地では南側で探します。
    ライバルとは育成木の樹冠の成長を妨げている山側の木である。すでに重なっている。風が吹いてぶつかる、光を奪う、そういったもの。
  • 少し離れているライバルについて迷う時、次回の手入れがいつになるかが大事。8年後なら伐らない、12年後なら伐る必要があるだろう。
    現時点で必要で最低限の仕事をすることが大事。
    育成木のすぐ横にある劣勢木については意見の分かれることもある。
    大事なのはやった結果を数年後に確認すること。
    つまりフォレスターの仕事というのはキャリアが終わるまでずっと続くのである。
  • 谷側の木はサポーターであることが多い。谷側にライバルがあることは稀である。
  • 育成木に邪魔している木を伐って合うなら搬出、ダメなら切り捨て。トントンでも出す。
  • 育成木になる木は将来お金にする木。
    暴れ木がお金にならないなら伐る。ただし、土地の安定性に寄与しているなら育成木ではなくても伐らない選択もあるだろう。
    優先順位の一番は安定性だ。収穫までしっかり立ってているのが一番。
    暴れ木がしっかりしているなら育成木になることもあるだろう。
  • 広葉樹の森では育成木は樹種の選択から始まる。優先順位はやはり安定性、次に経済性。
  • 育成木を将来どちらかを切らなけれならないというのは絶対にやってはいけないこと。育成木同士が将来ライバルになるのはダメである。
    育成木は収穫する時まで、お互いライバルにならない距離にしなければならない。最低10mは必要だろう(10mごとに選ばなければならないわけではない)
    そうすると育成木同士の間に違う木が来るだろう。いつかその木をライバルとして切ることになるだろう。
    つまり育成木の間にいろいろな木があると伐ることによって光のコントロールができる。

  • ネガティヴな間伐(劣勢木を切る)と、ポジティブな間伐(残したい木のための間伐)がある。
    どちらが正解かではない。その森をどのようにしたいかで施業方法が決まる。

とここまでが、午前中現場での研修でした。

午後からは事務所に移動して、今回の研修をふりかえります。

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  • いろんな意見が出て面白かったです。
    印象に残ったのは、幾つかのチームで似たようなテーマが出てきた「いい木をどのように使ってもらうのか」ということ
    木に関わる人たちでネットワークを作ってください。木に関わるということはある意味、同じ利害関係があるということです。
    日本の木を消費してもらうキャンペーンは東京や県の協力で全国的にやるべきです。
    スイスではホルツ21という大キャンペーンをやってます。影響は大きく法律もそれで変わってきました。
    木を建築で使う時に木は燃えやすいという誤解があった。実際に研究してみると鉄骨よりも強く消防法がかわった。
    木造で6階建まで作れることになった。
    階段が煙突になるがそれを注意すれば作れる
  • 若い人に興味を待ってもらうには?
    スポーツは厳しくないのか?厳しくても興味持つでしょ。
    スポーツは目標を設定して何年もトレーニングする
    林業は目標目的を設定できてないのではないか。
    スポーツはトレーニングのために社会が提供している。林業でそれがないのならやればいい。安全性ならそれを提供する。学ぶためのインフラを提供する。 全てができるわけではないが、教育を受けたらできるようになるというのを林業は提供できてないのではないか。
    そもそも、林業作業員教育をきちんとすれば誇りを持てるようになる。
    スイスでは森林作業員の教育をらあけたら他分野でも重宝される。しっかりした訓練したから。泥だらけでも嫌がらずに仕事をする。
    いろいろなことを注意深くしているので、様々な問題を解決できる。機械も使えば、道も作るから、他分野ても活躍できる人材になる。
    教育を受けるとそうなる。
    それだけ若者にとって求められる職業だ。若い者がこないのは教育がないからではないか。
  • コストカット
    やってもらいたいのは目標を設定すること。
    自然がしてくれるなら人間は余計なことをしないこと。最低限だけやる。
    コストカットだけではなくて利益も考えなければならない。
    クオリティの高い木を作っても売れないといいますが、皆さんはどこに私が売ってると思いますか?
    製材所にも売ってますよ。すごく高い木は楽器職人、突き板業者、または芸術的な腕を持つ職人。材のほとんどがスイス外にでます。
    もっとも高い突き板はアラブにいきます。
    高い木は銀行とかお金のあるところの家具などに使われます。
    そして、モミの最高は日本に行きます。ヘギや経木、卒塔婆に使われる。
    スイスのモミは脂が少ないため早く腐る。それがいいようだ。
  • 欲しいところに供給するのがクオリティの高い木を高く売る秘訣。
    モミは土場渡しで立米2万円くらい。 (最低50cm末口、長さは2、4、5m、120年生以上、シンは非常に密です。200年250年ということもあります。樹齢よりも直径が大事)
    一体日本の港で立米いくらになっているのか、とんでもないはずだ。
    例えば、皆さんが同じクオリティのモミをもっと安く作れたら、それを売ればいいのではないか。スイスの仲間たちには悪いけどね(笑)
  • どうやってクオリティの高い木を求めている人を見つけるのか。
    スイスには専門雑誌があるし、仲間たちと話す中で出てくる。ただ、これは難しい。自分のアイディアを人にとられることもある。
    でも、一人のフォレスターで供給出来るのは限られるが、仲間のフォレスターと協力して高いクオリティの材を安定供給出来ることもある。
  • 消費者は向こうから来るわけではない。自分から出て行かないとダメ。
    どこかにはいるのだ。それを探し出す努力をすること。
  • もう決まった規格の木を生産するのではなく特注品に応じるのも手だ。
    高く売るコツの一つはジャストインタイム。
    これに対応できるように。いろんな材をいつでも出せるようにしておくと、新しいビジネスが始まるだろう。無理な要求にも答えてくれると、ちょっと高くても相手は受け入れてくれるようになる。
  • 獣害について
    ハンターが頭数制限をスイスではしている。鹿肉は美味しい。みんなも食べて。スイス人はその季節をまっている。そうなれば頭数制限は可能では
    ビーフの倍の価格でも食べたい。
    ですからレストランのシェフと組んで仕事してください。

 

  • 最後に、最終的に皆さんが生活できることが重要で、それを達成するのが近自然的な林業です。
    分析は森だけでするのではない。森を作る皆さん自身も分析してください。
    昔はどうだっのか、どんな強みがあったか、それがどう変わったのか、これからどうなるのか。
    皆さんの会社は、何もしなかったらなくなってしまうだろう。ゴメンナサイ
    皆さん、成功したいですよね。
    木材市場はどうなるのか、世界はどうなるのか。日本だけ考えてはダメです。
    皆さんは世界の木材消費がどうなるかそういう指標を見たことありますか?
    すでに不足している地域があります。そういうところに供給しているところがあります。それと組めば売ることに懸念は生じない。
    新しいラベリングを作るとか。木を使う人にアピールできないとダメです。
  • 皆さんの強みはなんなのか。それを発揮できる「隙間」ニッヒがあるのか。
    同時に弱みを考えて下さい。どうしたらそれを少なくできるのか。問題にならないようにできるのか。
    例えば、クオリティの高い木が少ない。普通レベルが多い。林縁部ではクオリティの低い木が多い。
    これは変えられないので、その弱みをどうしたらダメージにならないようにするのか。
    コストをかけずに商品にする。クオリティの低い木は燃料用のチップとして売っている。クオリティの低い材はチップで売る。
    でも、問題があった。チップにしても欲しい人がいないとダメ。
    なので自分の地域の暖房をチップボイラーにした。
    一年間あたり1500立米のチップを使います。いまはもっと作ります。チップはランニングコストが低いです。クオリティの低い木も売れるし、使う方もいい。チップボイラーはなぜ。
    できるだけコストをかけないでやるため。
    葉っぱも付いたまま全部チッパーにかけるだけだから。なにかやるとそれがコストになる。
    コストは(チップ用の木を)山にする費用。
    素材丸太を動かすついでにチップ用の材も集める。できるたけコストをかけない。買った人がチッパーを持ってきてチップにする。山積みの材を売っている。 100から1000立米位の山。ロルフのところは小さい山が多い。
    ロルフのサイロが30立米はいる。持ってくるのは14立米。毎冬170立米くらい必要。ボイラーは乾燥が不要。生でいい。それだけ安くなる。
    昔は全幹集材だったけど、いまは全木集材。樹冠部をチップにする

  • 皆さんに宿題です。
    担当するところでの強みはなにか、弱みは何か。それをどうすればいいのか。考えて下さい。
    私は日本のことをよくわかりません。アイディアは出せるけど、正解は出せません。ですので、これが皆さんへの宿題です。

ーーーーーーーーーーー

というわけで一応全ての研修が終了しました。
明日はシンポジウムとなっており、僕は欠席です。。

スイスフォレスターの育成木施行は、吉野林業の永代木施行とほとんど同じではないか。
フォレスターは山守りと同じではないかという意見も現場では聞かれました。

だからと言ってスイスフォレスターから学ぶものがないのかというとそうではないと思います。
感じたものは参加者それぞれ異なるでしょう。

僕には十分に未来を感じることのできる研修でした。
いまなにができるのか、どうすればいいのか。
とりあえずロルフからの宿題を胸に、また山へ登りましょう!

ロルフさん他、この研修に関わった多くの関係者のみなさん、ありがとうございました〜

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林業(四方山話)」カテゴリの記事

コメント

梶谷さま、またも長大・詳細なレポートありがとうございます。頭が下がります。最初の方を拝読したところですが、やはり天然更新については、トウヒ類やトドマツ類のマツ科針葉樹と広葉樹の混交林を前提とした発想なのですね。また、ササをなめてはいけません。フジやクズもそうですが、無性繁殖で拡大する植物は恐ろしい存在です。ともあれ、天然更新はスギやヒノキ主体の森林では難しいと思いますね(ちなみに北海道富良野の東大演習林はトドマツ、トウヒ、広葉樹の混交林ですが結局ササが繁茂するために天然更新よりも植栽による更新が主体となっているようです)。もちろん生えてきた樹木を大切にするという発想は重要なので、そういう一般化できるところを参加された皆様が持ち帰られたらいいですね。若い林のよさについては、なるほどと思うところがありました。まだ全文に目を通していないので、これからゆっくり拝読いたします。

投稿: 正木隆 | 2015/06/23 06:38

出来杉渾身のレポート三連発、読ませてもらいました( ..)φメモメモ

知識としても興味深いのですが、 やはり最終日の宿題のテーマが キモのような気がします。
地域の山が 宝と思えるかどうか
18日の 自伐シンポでも 同じ話がでたような・・・(^^)/~~~

投稿: e | 2015/06/23 16:40

正木さん、コメントありがとうございます。

天然更新についてもそうですが、ロルフさんは「正解」を述べているのではなくて「考え」を僕らに伝えてくれました。

奈良県内の幾つかの山林を見て回り、ロルフさんならこう考えると。
それを受け止めて、次は僕たちの番ですね。

吉野林業をもう一度見つめ直し、進化、深化させる良いきっかけになったと思います。

投稿: でき杉 | 2015/06/24 21:19

eさん、どうもです!
宝の山なんですが、文字に起こしてないですが、ロルフさんは宝の例えをよく使います。

「宝箱の中には金も銀もプラチナもダイヤモンドもなければならない。もし金(たとえばヒノキ)が暴落したらどうしますか? 銀(たとえばスギ)が暴落したら?」

宝箱とは山林のこと。
国際金融国の人らしい例えですよね。

投稿: でき杉 | 2015/06/24 21:22

出来杉さま、

 >国際金融国の人らしい例えですよね。

ロルフさんをアテンドしたのは 一番下にリンクしている人だとか。。。
いずれにしても 吉野林業は変わろうとしている。。んでしょうね。これはきっと 森林組合のこれからにも影響することなんだろうなー たぶん。(。´・ω・)?

投稿: e | 2015/06/25 09:40

eさん、おはようございます。

一番下にリンクしている人って誰だろう?

奈良県五大林家の一つが変化を求めて強力に動いているので、それに一部が引っ張られている感じです。
イノベーションは本流ではないところで起こるものですから、このごく一部が覚醒するだけでも大きな変化になると思います。
もちろん、森林組合も含めて。

僕は一人の現場作業員ですが、理想の山作り目指してできることをすこしずつやっていきたいと思ってます!

投稿: でき杉 | 2015/06/26 08:30

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