« いつでも呼んで | トップページ | 刈払機セット(追記) »

2013/09/09

チェンソー 販売 労災 並行輸入

この仕事を始めた頃からずっと気になっていたこと。
それは並行輸入のチェンソーでは労災が使えないという話。
皆さんも聞いたことありませんか?


ここ数年、オークションとかネットショップでビックリするような安い価格でチェンソーが販売されています。
僕はとにかく修理、メンテナンスを一番に考えるためお世話になっている販売店で買うようにしていますが、それでもその価格差を考えると並行でも、、、と心がブレそうになることが正直あります。


チェンソーメーカーのサイトにこんな記述があります。
オンラインでハスクバーナ製品を購入する前に


一方で並行輸入業者のサイトにはこうあります。
並行輸入品の労災適用について


やはり基本的には労災は適用されるのでしょう。
メーカーや正規販売店は、粗悪な業者もいるから「そういうところから買うと労災がおりないよ」と言うのでしょうね。


このブログでは何度も書いてますが、チェンソーは修理、メンテナンスしながら使うものです。
自分で修理でも何でもできてしまう人はいいですが、そうでない人は安くて保険も適用されるから並行輸入品!ではなく、やはり販売店できちんとした使い方の指導を受け購入することをお勧めします。

建前上、並行輸入チェンソーは修理しないという販売店も多いと思うし。

でも、メーカーや販売店にもやっぱり問題あると思う。
つまり表示価格。
排気量が50ccを超えてくるようなチェンソーの場合、表示価格が凄く高くて、並行輸入品と2〜3倍くらい違ったりする。
で、国内製品の販売店さんに見積もりをとると2割3割引きは当たり前!(それでも並行品とは価格差があるけれど)、だけどネットで買い物することになれている世代は見積もりとってまでリアル店舗で買わないもの。


ま、なかなかいろいろと難しい問題なんでしょうけど、メーカーも販売店も並行業者も消費者に分かりやすい形で明示してくれるといいですね。

|

« いつでも呼んで | トップページ | 刈払機セット(追記) »

林業(チェンソー)」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。『道具と技』を読んで以来、こちらのブログも楽しみにしております。当方は、広島県の北部で、自家林業をしております。皆様のように本職ではなく、先祖から続く山林に、わずかばかりのヒノキを植林しており、25年生の間伐が主たる作業です。父と私が土日だけで行うので大して仕事ははかどりませんが、木材の商品価値よりも親子で山を守ることに生き甲斐を感じている次第です。

さて、林業用品に関して私もインターネットの値段に惹かれてしまうことがありますし、実際に修理を伴わない消耗品(やすりなど)はインターネットで購入することもあります。一方で、チェーンソーや刈払機など修理を伴うものは、万一のことを考えてプロショップにお任せしている次第です。

そんななか、気になる商品がありましたので紹介させていただきます。並行輸入どうこうではなく、ニセモノの話です。
ハスクバーナの「コンビ缶」は非常に優れており私も欲しいと思っているものの一つですが、これのニセモノが出回っています。まあ、ラベルが違う(ハスクを名乗っていない)からニセモノとは言いきれないかも知れませんが、いわゆるコピー商品です。コンビ缶が7,791円するのに対し、ニセモノは半額以下の3,500円です。思わず手が出そうな安さですが、実際の商品を見に行ったところ、まずタンクの表面がザラザラしています。紫外線カット素材なのか分かりません。燃料缶ノズルにあってはOリングとの気密が悪く、断面が完全密着していない(斜めになっている)ので、ひょっとしたらこぼれるかもしれません。また、ガソリン・オイルともにノズルの着脱操作がすべてにおいて硬く、滑らかさはありません。つまりこまかい造りが雑なんです。たしかハスクバーナはドイツ製だったはずですが、ニセモノは中国製と表記してありました。ここまでコピーする技術があればオリジナルを作れよと思ってしまうほど、そっくりなものでした。
値段だけで買ってしまうと、落とし穴があるかもしれません。参考までに、商品のURLを貼っておきます。

http://www.astro-p.co.jp/product/10804/


投稿: chironohana | 2013/09/12 21:50

初めまして

輸入品チェンソーをヤフーオークションで買いました。たまたま見掛けて、とても落ちない入札金額だと思ってましたが落札出来てしまい驚きました。
某ドイツメーカーの輸入品で、業者はメンテナンスもすると書いてありましたが??
でも、ノーメンテでも納得出来る価格です。
逆に日本の価格はどう言う事か疑問です。競争原理が働いていない(競合出来るメーカーが無い?)のでしょうか?

投稿: まにあ | 2013/09/13 15:08

でき杉さん、こんばんは。

僕はこの問題についてもう1つ疑問があって、1人親方など個人事業主は基本的に労災には加入出来ませんが、労災に加入出来ないなら並行のチェンソーを使っても問題ないんだろうか?という疑問があります。

投稿: よし | 2013/09/13 23:08

chironohanaさん、初めまして。コメントありがとうございます。

ニセモノ見ました。
これは驚きです。

ハスクのコンビ缶は僕も使ったことがありますが、とても優秀で個人所有したくなるほどです。
やはり値段で躊躇してしまうのですが、このニセモノはそこのところをうまくついてきてますね。

オリジナルが安いのはうれしいのですが、これは間違えて買ってしまう人がいてもおかしくないですね。。。

投稿: でき杉 | 2013/09/14 23:07

まにあさん、初めまして。

ドイツメーカーというと、スチールでしょうか。
スチールは対面販売を重視しているメーカーです。

業者さんが本当にメンテナンスしている場合もあれば、メーカーに丸投げという場合もあるようですね。

ネット販売はやはり店舗を持ってない場合はそれだけ安く販売できるわけですし、国内価格は販売店を守るための価格でもあるわけです。
販売店を守ることはユーザーを守ることにもなります。

結局はユーザーの選択ということになりますが、ネットでの購入と販売店の価格が大きく違うとユーザーは混乱しますよね。

メーカーや販売店がもっと大きな声でなぜこうなっているのかを説明してくれたら良いのですが。

投稿: でき杉 | 2013/09/14 23:15

よしさん、どうもー

え〜と、記事にあるように並行チェンソーでも労災はおりるようです。
おりないと言っているのは古くからの販売店ということになるのかな??

ですので、雇用でも一人親方でも並行チェンソーの保険に関しては関係ないと思います。


よしさんの疑問の返答は「労災とは関係なく並行チェンソーを使いたい人は使えばいい」ということになるかなあ。

投稿: でき杉 | 2013/09/14 23:22

お久しぶりです。
並行輸入品の記事読ませていただきました。
そしてリンク先を読んでいて、どこかで見たような内容だなと思っていたら私が書いたブログの内容でした。

いや、本当に申し訳ないです。
法律の知識もなく人から言われたことを鵜呑みにして労災が下りないなどと風評を流してしまい責任を感じています。

言い訳がましいですが、今年の5月にこのようなブログも書いています。
http://blog.omkihan.shop-pro.jp/?eid=920840

いやしかしいい加減なことを書いてしまい。
それが転載されて恥ずかしい限りです。

労災に関しては私のブログでも改めて書くつもりです。

出木杉さんのブログは林業の方がよくご覧になっていると思うので労災に関しての正しい情報が広がると思うので安心します。

私は労災が出るというのに賛成です。
怪我をするのは現場に出る人ですし、仕事で怪我をするのですから救済は必要だと思います。

また何か私のブログで間違ったことを書くかもしれませんがそういう時は遠慮なく突っ込んでください。

勝手なお願いかもしれませんが、よろしくお願いします。

投稿: チェンソーヤ | 2013/09/18 16:10

チェンソーヤさん、おはようございます。
この話題については、以前から書くつもりでいて、ほとんど同じタイミングで記事を書いていてびっくりしたんです。

チェンソーヤさんのブログは毎日チェックしていますので、5月の記事ももちろん見ています。

僕はとにかく一般の人(チェンソーを仕事で使わない人)が「安いから」という理由でネットでチェンソーを買ってしまうことを憂慮しています。
それは安全面からいってもそうだし、販売店の経営にも影響するからです。

メーカーは努力すべきだし、ユーザーはもっと勉強すべきで、販売店もしかりです。
そのなかでチェンソーヤさんはやるべきことをしっかりやられているので、とても尊敬しています!

投稿: でき杉 | 2013/09/19 06:26

はじめまして。自分の山の整備にチェンソーを使い、でき杉さんや北九チェンソーさんのページを参考にさせていただいているものです。それから私の本来の仕事が労働安全衛生関係なもので、少し投稿しようと思いました。
ちょっと長くなりますが、並行輸入品と労働災害について。

労災保険の給付について法律ではどのように決められているかについて、以下、簡潔に解説します。
労災保険の給付対象となる「業務災害」は、「労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡」となっています。
この中で「労働者」とは指揮命令を受けて働き賃金を受け取る立場の人のことで、その労働者がうけた「業務上」の負傷、疾病・・・が対象となるということです。
言い換えると「業務災害」とは、労働関係から生じた災害、すなわち労働者が労働契約に基づいて使用者の支配下において労働を提供する過程で、業務に起因して発生した災害ということになります。
ここには、労働者の安全を守るための法令を順守しているかどうかというような条件は全く出てきません。なぜなら労災保険というのは、使用者に課せられた災害補償義務を、国が管掌する強制保険により担保するというのが趣旨ですから、仕事との因果関係以外の要素をかぶせると、結局泣きを見るのは労働者になってしまうからです。
また、健康保険法や国民健康保険法は、業務災害など他の法律の適用がある医療費等については、給付を行わないとわざわざ規定されています。
それから労働者以外の一人親方のような場合には、そのままでは労災保険の対象とはなりませんが、特別加入をすることにより労働者と同様に給付が受けられることとなります。

次に、並行輸入品の何が具合いが悪いかということですが、排気量40cc以上のチェンソーについては、労働安全衛生法で規定されている規格に適合していることが必要で、そのうちの一つに所定の項目の表示があるかどうかということがあります。
http://www.jaish.gr.jp/anzen_pgm/HOU_DET1.aspx
でその項目ですが、所定の測定法により計測された振動加速度、騒音レベルも含んでいます。並行輸入業者さんの中には、何も日本国内で測定する必要はないとされているようですが、本当に日本の工業規格を満たす、チェンソーの規格別表第一、第二の測定方法による数値が載っているのでしょうか。
また、この規格を具備しているかどうかについては、労働安全衛生法第42条は、「・・・譲渡し、貸与し、又は設置してはならない。」となっていますので、この違反が問われるのは労働安全衛生法の事業者と労働者のみならず、たとえば一人親方や売主である業者さんも当然含まれることとなります。罰則は、「六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」となっています。
もちろん実際に逮捕されるなんていうのは、相当に悪質な場合ということになるのでしょうが。
ご参考になりますでしょうか。

投稿: igovall | 2013/09/21 13:50

でき杉さん、igovall さん、こんにちは
大変勉強になりました。
どのようなチェンソーを使用しても労災保険が下りることには、賛成です。

並行輸入業者さんも日本工業規格の審査を受ければいいと思います。

そうすることによってさらに粗悪なコピー商品などが販売しにくくなればいいと思います。

igovall さんのコメントをよろしければ私のブログでも紹介させていただきたいのですがよろしいでしょうか。

それではまた。

投稿: チェンソーヤ | 2013/09/21 15:54

チェンソーヤさん、さっそくのレスありがとうございます。もちろんブログでのご紹介結構です。
いつもブログやHP、勉強させてもらっています。

投稿: igovall | 2013/09/21 16:21

igovallさん、コメントありがとうございます。

とても詳しく、また分かりやすく書いていただき、大変感謝しております。

並行チェンソーは国内で販売されているものならば測定数値が出ているので、あえて再測定する必要はないとの判断なのだと思います。


とにかくこれまで一般的に「並行チェンソーは労災がおりないから使ってはいけない」と信じ込まされて来た労働者にとっては一つの解が示されたのではないかと思います。


あと、余談ですが、
リンク先は見ることができませんでした。
「該当するコードがありません」とでました。

投稿: でき杉 | 2013/09/22 18:23

http://www.jaish.gr.jp/anzen_pg/HOU_FND.aspx
で検索するといいようです。
たとえば「チェンソー 排気量」など。

投稿: 素人 | 2013/09/23 05:19

すみません。素人さんの紹介ページのとおりです。
そこから「チェーンソーの規格」を検索してもらえば、
現行の規格が出てきて、その中の第4条にある別表第一、第二で、
指定されている測定方法が記されています。
(クリックすれば出てきます。)
他にも「チェーンソー」(厚生労働省はこの表記を使用しています。)
でいろいろの法令解釈が出てきます。

ちなみに「刈払機」は「刈り払い機」とは書かないですよね。
以前、私は新聞の連載記事(四大紙の一つ)で「刈払機」と書くと、
校正の担当者から正しくは「刈り払い機」だと訂正されました。
そんなことはない、国もメーカーのマニュアルも
「刈払機」と表記していると反論したのですが、
それは国とメーカーが間違っていると言われ引き下がりました。
確かに文章のプロがいうのだから正しいのでしょう。
しかし、それ以降も私は大勢に合わせて「刈払機」と書いています(新聞以外)。
余談でした。

投稿: igovall | 2013/09/23 08:45

素人さん、igovallさん、補足ありがとうございます。
詳しい人たちばかりで本当に感謝感謝です。


僕は業界にならって「チェンソー」と書きますが、国は「チェーンソー」なのですね。
これは知りませんでした。

ちなみに、「かりはらいき」と打つと、僕のMacでは「刈り払い機」となります。
でもなんか間抜けな感じがするので、刈払機のほうがやっぱりしっくりきますね。

投稿: でき杉 | 2013/09/23 22:44

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: チェンソー 販売 労災 並行輸入:

« いつでも呼んで | トップページ | 刈払機セット(追記) »