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2012/12/31

チェーンソー伐木の極意

今年最後のブログ更新です。
本の紹介なんですが、一年の最後にこの本を紹介できてとても良かったです。
まったく凄い人がいたものです。


いや、正直最初は「ハスクのインストラクターなのかな?」ぐらいの。
ガンマークを使っての伐倒写真を見たので、北欧式の伐倒ってヤツを解説しているのだな、と。

甘い。オレ、甘いよ。



表紙はちょっとインパクト強いけど、中身は別の意味で衝撃です。
すばらしい。


全林協のサイトから内容を引用すると

著者・小田桐久一郎氏(林材業安全技能師範)は、昭和56(1981)年から現在まで、林業で働くプロ育成のための研修に講師として関わってきました。本書は、著者がこれまで30数年間の講師として実践してきた教えをまとめたものです。

  長年の指導のエッセンス、チェーンソー上達のコツ、安全で効率的な伐木造材チェーンソーワークの技、伐木造材の技術の磨き方、実践的な安全対策、安全作業への思いなど、著者の伐木技術への熱い思いを伝えています。また、人材教育、経営者教育を通じて強く結びついた教え子たちとの技術交流(グリーンマイスター協議会)、世界伐木チャンピオンシップへの出場など、現場で働くチェーンソーマンへの著者の熱い思いを伝えています。

 これからチェーンソー作業を始めようとする皆さんの技術上達にはもちろんのこと、現場作業の指導的な立場にいらっしゃる方や、長く業界に関わっている皆さんにも、きっと著者の言葉が響いてくるはずです。

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えーと、私事から言うとですね、最近、自分の伐木に対してきちんと見直す必要があると思ってまして。
これまでの10年以上の経験でだいたい木を伐れるようになってきた、と。
でも、全然基礎がない状態で、自分の勉強だけでここまで来たような感触があって、これではいけないと去年くらいからモンモンとしていたわけです。

そこにこの本はバキッと突っ込んできましたね。


「生まれた時から一緒に育ってきた木が伐られようとしたとき、残された木が<まだ行かないで>って掴むかもしれない。倒れる木も、<私まだ倒れたくない>って掴むかもしれない。それが、かかり木なんですよ」

「あんたの練習のために、伐られちゃったよ。お礼を言った方がいいんじゃない」

「木は切り倒すもんじゃなくて、寝てもらうもんだからね。静かに寝かせてよね。彼らに気づかれないように静かに寝てもらう」

「木は切り倒すという感覚のものではないです。静かに寝てもらうもの」

「チェーンソーが切るんじゃなくて、人が切るんだからね」

「チェーンソーマンは森林整備のデザイナー」

「木は最後は折るもんなんですよ。どこを折るかというとツルを折るんですよ」

「ツルがどうだとか、受け口の角度がどうだとかって話し方で持って行くと、その話は分かっているよと思われてしまう。それじゃ、ダメなんだよね。<折るもの>と、言葉を換えるだけで新鮮」

「同じミスを繰り返す内に、ミスだと感じなくなって、仕事の仕方として常にミスを一つくらい持って歩いていても大丈夫というようなやり方になります」

「一つのミスが、たくさんの人の命に関わるから。相手にケガをさせるかもしれない。場合によっては、殺しちゃうかもしれない」


いかがでしょうか。
技術的な「この角度はどれくらいで、ここは水平に・・・」とかそういう事が書いてある本ではありません。
そういうのは以前紹介した「ジェフ本」や「石垣本」で良いと思います。

この本に書いてあるのは、心得というかチェンソーを扱う上で、当然最初に肝に銘じておくべき事です。
ここには「本物」にしか書けない言葉があります。
この著者の講義を受けてみたい、心からそう思いますね。


年末、お世話になったチェンソーの掃除でもしようかな。

「私は、講習会の時、いつもピカピカの状態で持って行くんです。たとえ前日、夜遅くなってても、必ずピッカピカにします。汚くしたままでいるのもミスなんですよね」

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2012/12/30

ヘリコプターによる木材搬出

すっかり年の瀬ですが、ブログ更新です。だれか見てるかな?


ちょっと前の動画になるんだけど、杉の桁丸太をヘリコプターで搬出したときの動画をupします。

使用したヘリコプターはアカギヘリコプターのK-MAX
吉野ではアカギともう一社のヘリ会社を使って搬出してます。
アカギを使う場合は、このK-MAXか「ラマ」を使うことが多いです。

ヘリコプターを使う場合は、とにかく現場と土場が近いことが大事ですね。

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2012/12/20

来年のカレンダー

更新遅れてすみません。
さすがは年末、ガチガチに慌ただしい時間を過ごしております。
なんとか年内にいろいろ終えたいのよね〜



というわけで来年のカレンダーをいろんな方面から頂く季節となっておりますが、こんなものもありますよ。



「塚本さんのヤツ、おまえ今年のカレンダーじゃねえかよ!」っていう声が聞こえてきそうですが、これamazonが間違ってんです。
中身はちゃんと2013年版です。

出版元、全林協のページから軽く引用すると、(林業

各地の林業の現場で森の技を受け継ぎ、力強く生き生きと森とともに暮らす人々の躍動感ある写真と、山里に暮らす人々の知恵の結晶の風景から、今を生きる林業人たちの逞しさと先人たちの息吹が伝わってきます。
また、森と人との関わり、森の技もあわせて紹介しています。
 
■各月1見開き(全28頁)。「中のページを見てみる」イメージのように(A4×2頁)で展開。
■各月のメイン写真の下に、森と人との関わり、森の技・森林管理技術の紹介が入ります。
■中とじ製本(壁掛け仕様)/古紙配合再生紙を使用

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表紙

「山村で元気に働いています」というメッセージが笑顔とともに伝わってくる、爽やかなカレンダーです。表紙の人のプロフィールから、どのような気持ちで林業の現場で働いているのかがよく分かります。また、それぞれの地域の特産品もあわせて紹介しています。

■各月1見開き(全28頁)。「中のページを見てみる」のように(B5×2頁)で展開。

■各月のメイン写真の横に、表紙の人のプロフィールが入ります。

■中とじ製本(壁掛け仕様)/古紙配合再生紙を使用

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「林業」の方はやっぱり僕たちが現場で「いいなあ」と感じるような光景がうまく切り取られているんですよね。
というか5月のブナ林なんて見たことないけど、それでも自分がそこにいるような感覚になってしまいます。

もちろん「営み」カレンダーですから、景色ばかりではなく、仕事風景もたくさんあります。
7月なんて最高じゃないですか、ね!


「表紙」の方は、みんなが楽しみにしている現代林業の表紙です。

で、やっぱり12月に目がいってしまいますね。
いや、作品もそうだけど、持ってるチェンソー。
これ使って現場に行っているのだろうか。
伐倒もしているそうだし、わざわざ人のチェンソーなんて持たないだろうし、ムムッ、オレの使ってるチェンソーなんてオモチャだなあ。

なんの話か知りたい人はカレンダーを見てみてね!

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2012/12/16

今年最後のスクールで

またコンデジにホコリが混入してしまった。
子供のおもちゃがまた増えたわ。。。


というわけで、今日は今年最後の吉野チェンソーアートスクールだったんですが、
Img_2921
びっくりな人が初参加してくれまして。


それは以前ブログでもとりあげたんですが、和歌山の本宮町森林組合を「緑の雇用」で採用され、その後(不当)解雇された人だったんです。
(詳しくは当時のブログを→こちら

今回スクールに参加してくれたこの人は、奥さんが奈良出身だったため、本宮での仕事をあきらめこちらに来たそうです。
今は山仕事とは別の仕事に就いていますが、やはり山仕事がしたいとのこと。



なんともこういう話は山の仲間としてツライですね。。
せっかく奈良に来て、チェンソーアートを通してこういう縁ができたので、なにができるかわからないけど、応援、サポートしていけたらと思ってます。

こういう厳しい時(というか業界)だから、みんなでがんばっていかないとね。

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2012/12/08

間伐講習会のお手伝い

先月、僕が目立て講習を行ったNPO法人「森林の風」にて、今月は間伐の講習会が開かれたのでお手伝いに行ってきました。

講師は言わずと知れたNPO法人woodsman workshopの水野雅夫さん。
出会うのは本当に久しぶりで、講習を受ける皆さんよりも僕が一番楽しみにしていたと思う。

Img_2896
ホワイトボードで「受け」と「追い」の説明をする水野さん。
この雰囲気、、なつかしい。。。

*****講習メモ*******

◯受け口で大切な事は
1、会合線をきっちり合わせる事
2、倒れる方向は会合線に直角だという事

◯追いで大切な事は
1、ツルをきちんと残す事

****************

Img_2901
現場に移動。
オレンジがまぶしい水野さん。
なんでもstihlがスポンサーについたということで、全身stihlでした。

Img_2900
ipadまで!
このipadを使った指導は本当に効果的だったと思う。
皆さん分かりやすかったんじゃないかな。

Img_2909
水野さんの厳しくもユーモアあふれた指導でレベルアップ!


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と、まあこんな感じの雰囲気でやっていきました。
僕はその都度、あいの手を入れる感じで、邪魔にならない程度にコソコソと。

個人的には水野さんの指導技術の進化っぷりに唸ってばかりでした。
参加者の皆さんは、指導の的確さに感心し、またそれを身につけようと努力されてましたね。

充実した一日になったわ〜


*****講習メモ*******

◯チェンソーを片手で保持するときには必ずブレーキ
左手首を返してブレーキ、また左手で解除する
国産チェンソーはこの動作がやりにくい

◯山の作業では股関節の柔軟さが大切!

◯全ての作業に理由がある。「考えてない」「なんとなく」が一番だめ

◯動く物から遠ざかる、最初から離れておく

◯かかり木で下に入らなければ、ケガや事故は絶対に起こらない

****************

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2012/12/04

樹木と剪定

12月ということでキリキリと忙しくしております。
今年はデスクワークがなにかとあるので、ブログの更新が減ると思いますので、よろしくです。


さて、先日ある神社で樹高を低くする(断幹)という仕事をしまして(ブログの記事はこちら)、技術的には難しくなかったのですが、樹木に対してこのやり方が良いのかどうなのかが大変難しかったんです。
地元の方達と意見を調整しながら、切り過ぎて枯れてしまったらいけないし、かといって切らなすぎるのもよくないし、答えのないまま作業を終えたような感触が残りました。

これが特伐屋の限界なのかと。
アーボリストと呼ばれるレベルまでは望まないけど、なにか判断の基準となるようなものが必要だな、と。


で、なにか参考になる本はないかとamazonで2冊購入。



これがまさに目からウロコで。
なんでもっと早く読んでおかなかったのかとページをめくるたびに後悔です。。

正直、こういう本て小難しくて読みにくい物かと思っていたのですが大間違いで。
勉強しなきゃいけないのかと思ってたんですが、そんなことはなく、より身近な物で普段の山仕事にも十分役に立つ物でした。


『自然風剪定』のほうは庭師さんが「木にとっても『切られたように感じない』剪定」方法を詳しく書いてくれてます。
もちろん庭師さん目線で書かれた本ですが、「正しい枝の切り方」「大枝の吊り切り法」「高木を低く仕立て直す方法」も書いてあり、これにはびっくり。


『診断と手当て』にはこう書いてあります。
「この本を読むと樹木の言い分がわかるようになり、寡黙な木が雄弁にみえてくるでしょう」
まさにこの通りであって、『診断と手当て』というよりは副題の「木を診る 木を読む 木と語る」の方がしっくり来る感じです。
こちらは具体的な枝を切る方法は少ないですが、どこをどう切れば良いかなどはしっかり書いてあります。
僕は主にスギヒノキを相手にした山仕事が中心ですが、それでもこれは勉強になりました。



他にもなにか良書はあるのかもしれませんが、とりあえず何か指針となるような種は得る事ができたかな、と。
あとは実践を通してしっかり芽を出して、実を結ぶようにがんばらないと!

皆さんもなにか参考にしている本などありましたら教えてください!!


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