気持ちいい目立て
さて、少し前に我が家にキマルがやってきたことを書きました→こちら
あ、キマルってご存知ですね。
3種類あって、チェンソーの目立て器(大、小)、笹刈り刃の目立て器です。
笹刈り刃について書いた記事はこちら(1、2)。
携帯用キマルについては記事にしたつもりだったんだけど、検索しても見当たらないので、改めて取り上げるつもり。
開発者さんのブログはこちら
キマルについての疑問、質問はブログにて尋ねると丁寧に教えてくれます。
で、キマルを使ってみての感想なんですが、
と、その前に使い方はこの動画をみてね。
(長所)
◯楽に目立てができる。簡単
これが最大の長所ではないでしょうか?
角度がどうのこうの、力の入れ方は下に何割横に何割、とかそんなのおかまいなしです。
ただ、レールに沿ってシャカシャカ動かすだけ。
これが気持ち良くてくせになる。
ヤスリの往復がけはしない方がいいですが。
◯カッターの固定がばっちり
まあ、楽に目立てができるということと同じだけど、目立てで大事なのはチェンソーの固定、カッターの固定、そしてヤスリがよく切れる事なので、その固定ががっちりキマってくれるんですよ。
これは非常に大きい。
(短所)
◯大きい、重い
先のブログで思わず「これ(キマル)は据え付けて使うもの」と書いてしまい、開発者さんに訂正されましたが、現場に持って行くというのは無理な話ですし(そのために携帯用キマルもあります)、なかなかの存在感です。
もっと軽く作れるような気がしないこともないのですが、このしっかり感がいいのかもしれません。
◯自分好みに出来ない
微妙に遊びはあるのですが、それは力の入れ具合を変えられる程度で角度などは変更できません。
これは長所でもあり、僕みたいな者にとっては短所と言えます。
◯取り扱い説明書が分かりにくい
キマル本体とは関係ないですが、ちょっと分かりにくいのが残念。
キマル自体は簡単に使えるものなので、説明書が難しくしていると思う。
◯価格
これは短所と言えるかどうかわかりませんが、電気等を使わない手動の目立て器では一番高いと思います。
個人ではなかなか手を出しにくいかも。
開発者さんに尋ねてみてください。
と、好き勝手に書いてしまいましたが、やはり普通にお手軽に目立てをしたい人に取ってはおおいに価値のあるものだと思います。
レールに沿ってシャカシャカやるあの快感はやってみないと得られませんね!
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コメント
出来杉計画様、テスト使用の感想ありがとうございます。更に使い込んで、目立て時間や切れ味等の感想もお願いを致します。
やはり問題は、取り扱い説明書・重さ・価格ですか。取り扱いに付きましては、個人差が大きいです。もしご覧を頂いて「キマル」のここが解らないがありましたら動画やブログを更新しますのでお知らせ下さい。 重さに付きましては、 「キマル」は電源不要てすので何処でも利用可能ですが、試行錯誤の結果は軽トラの荷台後部に厚板を取り付けての目立てがベストと考えております。 チェンソーの目立て作業は、基本的にはヤスリ掛け作業と考えております。 動かない安定した作業台に万力をボルト締めして、加工物を固定してが基本になります。手ノコでも目立て万力に挟み固定して目立てをします。 軽トラ目立作業台利用では、腰を伸ばして腕の動きも大変に良く、動画ではヤスリを押して目立てをしておりますが、チェンソー本体の固定も良く、更にバーと刃先固定を刃先ストッパーで刃先を所定の位置にヤスリと軽く触れる位置に固定してヤスリを逆に取り付けて、ヤスリの削り面を一杯に利用して「板前さんが刺身を切るようにヤスリを手元に引き寄せる時に目立てをしますと出来杉さまの言うとおりに「気持ちいい目立て出来ます。そして快感を体験すれば、あの面倒な目立て作業がこんな簡単な道具で、これほど簡単にそして理想的に手軽にできる方法が「なぜ今まで無かったのか」必ず不思議なると思います。 価格に付きまして、「キマル」は生産手段も販売ルートを持たない農家のオッサンがしております。 PATを取得して、国の林災防の「安全な林業機械・器具開発事業」通称「フロンティア事業」で全額国庫資金で開発・改良された製品でもございます。製造・販売に付きましても国林災防としては、国庫資金を投入して開発製品を個人販売では全国に普及は困難と判断され「チェンソー製造・販売」の国内最大手「やまびこ」社に大量生産・大量販売をお願いをいたしましたが、国内サービス課の調査では現在の目立て装置の中では最高であると判断されたようですが、営業部がどうしても首をたてに振らないそうです。 「キマル」の目立ての考え方を理解する事は、必ずチェンソー利用者の安全確保と所得の増大と時短に役立つ事確信しておりますので、出来杉様引き続きテスト使用をお願いを致します。
投稿: キマル | 2011/08/19 09:46
確かにお話を伺っただけでも最高の目立て機だと思います、きっちり角度が出るし難しいことを考えずに誰でもかんたんに目立てが出来るとは思います。ただ厳しい言い方かもしれませんが、ある程度経験をつんだベテランの山師諸兄はほとんどの方がフリーハンドでの目たてが出来、またそれぞれの現場の状況や対象樹種によって微妙に角度を変えて目立てをされています。風倒木処理や災害現場での作業などの消耗の激しい現場などでカッターの修正が必要な場合を除き、通常の場合では費用対効果を考えるとリールチェン1箱ほどもする目立て機に需要は少ないと思います。林機販売店などで目立てを請け負っておられるお店や、初心者・カジュアルユーザーの需要はあるでしょうが、特に初心者の方やカジュアルユーザーの方にとっては悩むところだと思います。
やはり価格がネックでしょうか・・・、すばらしい道具だと思いますしこのまま眠らせるのももったいないので、もっと頭の柔軟な海外メーカー(スチール・ハスクバーナなど)に持ちかけられてみてはいかがでしょうか?
投稿: 林 | 2011/08/19 19:50
林さん。 はじめまして、適切なコメントに感謝を致します。 ヤスリ一本で簡単に理想の目立て可能な出来杉計画様に 「気持ち いい目立て 」と表現をしていだいた事に「キマル」の開発者として大変に光栄です。 私は、 仕事人が、気持ち良く仕事ができれば最高の幸せと思います。 これが新しい技術の開発の元になると考えます。 フリーハンドの目立と「キマル」目立ての違いは、白紙上のA点とB点を結ぶ直線を引く時に直線定規を使用するか・使用しないのか違いと考えております。 直線定規を使用すれば、簡単な事柄ですが、直線定規を使用しなければ大変に難しい事ですね。 ヤスリの直線案内などスライドベアリングを利用すれば極めて簡単な事ですが、人間ですと難しいです。刃先に対するヤスリの立体的な相対的位置関係を定める事も難しいですか、二折しただけの位置ぎめゲージをバーに取り付けるだけで簡単に解決できます。
もし、バーに二つの孔を設ける事が出来ますと、装置も極めて簡単になります「キマル」の大部分は上記の位置ぎめゲージをバーにクランプするバイス部です。
ハスクやスチールは、基本的に本国本社が認めた商品以外は販売をしないようで「やまびこ」より更に難しい事と思わレます。
投稿: キマル | 2011/08/19 23:51
>キマル様
はじめまして、キマル様の開発にかける熱意に敬意を表させていただきたいと思います。
チェンソーの目立ては私も出来杉様のようにイロイロな微調整を加えたくなるほうなんですが、笹刈り刃のほうはやはり修正に難儀しておりますのでキマル様開発の笹刈り刃研磨機にはかねてより非常に興味を持っておりました。ただやはり価格の面で零細作業班のうちにはなかなか手を出すことが出来ません。量産体制が整えばその面もクリアできるでしょうから、手を挙げてくれる大手メーカー様が現れることを私も心より願っております。ゼノアさんなどにもお声はかけられたのでしょうか?あと8枚刃目立て機を売られているシンコーさんなどアフターケア用の機械を作られているような会社も興味を示されるかもしれません。
厳しい状況だとは思いますが、量産体制が整う日が来ることを心待ちにしております。頑張ってください!
投稿: 林 | 2011/08/20 08:44
林さん。 精度の高い理想の目立て作業には、金属加工機械の考えを利用しない限り不可能と思います。特に、フリーハンドの笹刃は再目立てでバランスが崩れて刈払機の最大の敵「振動」発生の原因になります。この笹刃から発生する低周波振動は防振装置で取る事は不可能とされています。振動が体に伝わると身体的振動障害の原因です。 この問題を解決しない限り「刈払機作業者」に明日がないと勝手に思いこんで自給利用に開発しましたのが「キマル」の笹刃目立て装置ですのでコスト等は考える余裕などございません。「キマル」の利用者から本当に良い物を作ってくれたと喜ばれております。静岡の春野町の100ha林業家からは、数十キロに及ぶ長い作業道の道刈りと新植地の下刈りを3人でするそうです。以前は翌日の利用の笹刃を疲れた体で夜なべして目立てをしたそうですが「キマル」を購入してからは、朝 出掛けに必要枚数を簡単に目立てを行い。切れ味が低下したらすぐに交換して作業を進める事で従前の6割り位の時間に済み体も大変に楽になったと喜ばれております。 しかし、刈払機関連の企業とすれば消耗品の笹刃を販売は大変に良い商材ですので簡単に「目立て機械」の製造販売に参入することは無いと思います。これからもガンバッテ作りますのでご協力をお願いを致します。
投稿: キマル | 2011/08/20 23:07
キマルさん、おはようございます。
>目立て時間や切れ味等の感想もお願いを致します。
確かにそうですね。
目立て後の刃の写真なんかもこの記事に追記するか、改めて記事を作るようにします。
いまのところ、目立て時間はいつもの2倍ほどかかってますが、扱いに慣れれば早くなるかと。
結局キマルをセットするのに時間がかかってます。
投稿: でき杉 | 2011/08/21 07:49
林さん、おはようございます。
僕もまったく林さんと同意見ですね。
こういう「発明」は農家さんが多いような気がします。
林家からはなかなかこういうのが出てこないような。。
こういう機械をメーカーも取り入れ、手軽に使えるようになれば森林ボランティアのような人達も喜ぶと思うのですが。
プロはやはり丸ヤスリとハンドルで目立てできないと現場で対応できないと思います。
投稿: でき杉 | 2011/08/21 07:52
出来杉 様 大変にお世話になっております。 引き続き「キマル」を使い込んでの感想をお願いを致します。 セットに時間がかかるようですが、基準ゲージを理解をしていただければ極めて短時間に可能です。このセット問題は、国の林災防からの指摘されて、友人から紹介していただいた元大手の医療器械メーカーを退職された老練な「キマル」主任設計技師が考案・実用化した物でございます。本当に老練な機械設計技師には頭が下がります。もう少し使いこめば、重力利用の素晴しい方法が理解ができると思います。※記事中「ヤスリの往復がけはしない方がいいですが。」に付きましては、「キマル」は刃先をネジ力を利用した「刃先ストッパー」でバーの所定位置に刃先の後端と上そして横方向から抑え付けて固定しますので、刃先とヤスリの当りを軽く調整して、目立てをする時はヤスリレバーに軽く下に抑えながらヤスリが持ち上がる方向にヤスリレバーに「ひねり」ながらしますとヤスリと目立て面(上刃切削面)に密着させて目立てをします。戻す時はヤスリレバー逆にしますと微妙に刃先からヤスリが離れます。これが動画では「ヤスリの往復がけに見えたと思います。」※もう一つですが「ただ、レールに沿ってシャカシャカ動かすだけ。」では「キマル」の目立て性能を発揮する事はできません。フリーハンドのチェンソーの目立ては、ヤスリを上刃目立て角度・横刃目立て角度・上刃切削角度にあわせて、指先で刃先の固定・ヤスリを横と後と上に力バランスをとってそして片手で真直ぐに押す・刃長を一定にする為にヤスリ回数を記憶する。本当に複雑怪奇の作業ですが「キマル」は、これらの作業を機械的に置き換えて誤差の介在を取り除いてありますが、上刃切削面に下からヤスリ圧の調整だけは除く事ができません。しかしこれを除くと理想の目立てが出来ないと思います。使い込めば、必ずすべてが理解が可能とと考えます。 宜しくお願いを致します。
投稿: | 2011/08/21 12:51
キマルさま
コメントありがとうございます。
時間がかかるのは慣れとともに解消されると思います。
>「ただ、レールに沿ってシャカシャカ動かすだけ。」では「キマル」の目立て性能を発揮する事はできません。
言葉は難しいですね。
僕としてはまず簡単に目立てできると言うのを強調したかったので、このような表現にしました。
実際に使ったら圧を加えないといけないことは分かると思います。
今度は僕の参加するチェンソーアートスクールに
持って行って皆にキマルを使ってもらおうと思います。
投稿: でき杉 | 2011/08/22 19:09
出来杉様。 おはようございます。 素晴しいチェンソー目立て技術の持ち主の出来杉様に「キマル」ごとき簡単な目立て装置を「くどくど」説明を致し事にお詫びを致します。「実際に使ったら圧を加えないといけないことは分かると思います。」その通りです。 「キマル」は、すでに沢山のチエンソー現場人に利用をしていただいております。利用者の今までの意見を集約しますとチェンソー現場人は「手間と技術」を売って生活しているので「手間の省ける」技術として大変に喜ばれております。 チェンソーアートスクールの皆さまに「キマル」を利用していだく事は大変にありがたい事でございます。できるだけ「キマル」のここが悪い指摘をして頂ければありがたいです。改良展が見つかればありがたい事でございますので、宜しく御願いを致します。
投稿: キマル | 2011/08/23 09:15