先進国型林業の法則を探る
先日もちょこっと紹介しましたが、現在「森林・林業再生プラン」人材育成検討委員会委員として奮闘されている相川高信さんの著書を紹介します。
全林協の紹介ページはこちら
人工林林業は先進国でこそ産業として成り立つ、というのが世界の共通認識です。人工林林業がハイテク、自動車産業などと並び立つ、成長産業となっている先進国もあります。
一方で、残念なことに、わが国では林業は成長産業として成立するには至っていません。
本書は、なぜ人工林林業が先進国で成立するのかを解き明かし、その原則を紹介します。この19原則それぞれが、わたしたち日本が先進国型林業へと脱皮できるかのカギとなっています。●先進国型林業になるための原則
・林業は中山間地域の持続可能な産業の重要起点
・計画は、参加型で透明性を高めて作る
・森林の状況はモニタリングされる
・森林所有者は専門家のサポートを受ける
・地形が路網の配置と作業システムを決定する
・大規模製材工場と中小規模の製材工場は共存できる
・木材のカスケード利用のポイントはチップ生産にある
・更新には、自然のメカニズムを利用する
ほか
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
引用部を見てもらうとお分かりのように、本当に幅広くよく調査されて書かれています。
海外の事例が多く紹介されますが、ただ賞賛するわけではなく、では日本はどうすべきかという冷静な筆致に好感が持てます。
また、ちょっと難しそうに感じますが大丈夫。
平易に読みやすく書かれていて、安心して読むことができますよ。
この本では19の提言がなされているわけです。
そして著書の相川さんご自身は、あの「森林・林業再生プラン」に関わっています。
この19の提言を「プラン」に活かそうとしているようですが、やはりというかなんというか微妙なカタチに落ち着くことになるみたいです。
(「プラン」は現在も協議中ですから、変わる可能性もあります)
相川さんは「2010年から始まる10年間は、森林・林業・木材産業界にとって重要な時期になるのは間違いありません。(中略)これから日本林業は間違いなく新しい局面を迎えます」(P185)と書いています。
「森林・林業再生プラン」についてはいろんな意見があるようです。
「プラン」に対するmixiから始まったこんな会議も行われたようです→こちら
僕はこの「プラン」の詳しいことは分からないのですが、すでに現場が鳴動しているのは間違いなくて、いよいよ来るのか!って気分です。
ものすごい爆撃、劇薬ですからね。
現場で働く一人の山いきとして、この変革が良きものになることを願い、また取り組んで行こうと思います。
と、その現場で働く人のための本。
林業現場人道具と技vol.3(全林協リンク)がamazonでも「在庫あり」になりました。
まだの人はぜひ読んでみてくださいね。
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