グーフィ(変形平ヤスリ)の使い方(追記アリ)
それではグーフィの使い方を書いてみたいと思います。
正しい使い方というものではなく、あくまで自己流の紹介です。
グーフィでどんなカッタにしているかというと、
(オレゴン21BP)
どのようにヤスリを当てているかというと、
→up!
ほかの角ヤスリとは違って順方向にヤスリを動かしてます。
イメージとしては丸ヤスリと同じ。
上刃目立て角を30度前後、横刃目立て角を80度前後で。(追記しました)
ただ手元は10〜20度下げる感じ。(チェンの種類によって変えたらいいと思う)
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(訂正)
別に手元を下げる必要はありません。
刃の角度には関係がないからです。
僕が手元を下げるのはカッタの下側をすり込んでいかないようにするためです。
実際にやると分かりますが、下側をすり込んでしまうとフック型の刃になってしまいます。
こうならないためにも手元を下げて下にいきにくいようにしてます。
擦り残った部分は丸ヤスリで仕上げます。
グーフィを使うイメージはチェングラインダを使うのと同じです。
ーーーーーーーーー
グーフィのエッジ(平から丸みになるライン)をマイクロチゼルの横刃のふくらみの頂点にあわせる感じにしてます。
上刃だけではなく、ワーキングコーナー(カッティングポイント)の横刃もグーフィの平部で擦るイメージです。
この状態で使っていると、カッターの下部(「富士の裾野」というかgulletに)が残ってきますので、それは丸ヤスリで適当に落とします。
僕は21系は4.5mmで落としてます。
25APは4.0mmで。
簡単ですよね。
下手すると丸ヤスリよりもわかりやすい。
手軽に良い切れ味を得ることができます。
ちなみに、グーフィを角ヤスリのようにワーキングコーナーの外と内を対角線で結ぶように擦ると、
(21BP)
ワーキングコーナーが引っ込むような状態になることが多いです。
ただし、これでも普通に使えます。
切れ味は劣るけど。
******
角ヤスリの使い方
(ベベルで21LPX)
******
また、角ヤスリのように逆方向から使っても良いのですが、どうしてもヤスリの痛みが早いので(メッキも擦り込むため)、順方向からのほうがヤスリに懐(ふところ)に優しいです。
オレゴン25APをグーフィで擦ると、
(ちょっとぼけてるから少し角度を変えたものを2枚)
こんな感じ。
25APはあんまり手元を下げずに擦ってます。(10度前後?)
まあ、このへんは個人の好きずきですね。
以上です。
丸ヤスリがフリーハンドで使えて、なにか別のことも試してみたいっていう人はチャレンジしてみてください!
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コメント
以前グーフィー分けてもらったものです。特集を組むということなので、楽しみにしていました。この記事を参考にして砥いでみます。今回のヤスリの件、また林業関係の本を紹介しているので色々勉強になります。これからもよろしくお願いします。
投稿: as | 2010/03/25 19:21
asさん、参考になったでしょうか。
エントリにも書いてますが、これが正しい使い方という訳ではありません。
グーフィは角刃専用のものですから。
グーフィをマイクロチゼルに使う場合は、こう使ったらいいんじゃない?という提案です。
asさんも試行錯誤してみてください!
投稿: でき杉 | 2010/03/26 18:15
丁寧な解説ありがとうございます。
25APの写真を見ると、横歯がいわゆるバックスロープの形になっていますね、
でもでき杉さんがUPするからには、これで切れているのでしょう。
ということは、丸以外のヤスリで擦った場合、従来の後ろ傾斜80度ではなくて
前傾斜の100度でもよい、ということでしょうか。
永戸理論の(富士の裾野を落とす)から言うと前傾斜の方がよいような気もします。
従来の丸ヤスリでは、横歯を直線にする事ができなかったのですが。
横歯を直線に作る事が出来れば、従来のバックスロープやフックとは違った、
横歯の見方、作り方をせねばならないのかな、と思っています。
横歯の理想の角度というのは、いままでずっと疑問だったのです。
グーフィが来たら試して見ます。
あ、郵便局の口座に送金しましたよ。
投稿: gotoれす | 2010/03/26 21:08
gotoさん、おはようです。
このような裾野が残っている状態でも大丈夫ですね。
ただし、正直にいえばもっと少ないほうがいいです。
これだけあると、横刃の抵抗になりますので。
んと、永戸さんのいう丸ヤスリの残りの「富士の裾野」はあまり意識しなくていいと思っています。
>横歯の理想の角度というのは、いままでずっと疑問だったのです。
横刃の丸みがあるので、丸ヤスリですった曲線の状態でよいように思っています。
角ヤスリだけでずっと擦っていると、gulletに横刃が残ってくるんですが、これを残したままだと、切れ味はそれほど変わらないんですが、振動が激しくなります。
つまり写真くらい残っていても使えるけど、もうちょっと丸ヤスリで落とした方がいいということ。
また横刃は曲線のままでいいと考えている、ということですね。
投稿: でき杉 | 2010/03/27 07:02
すごいなー、出来杉さん。研ぎまくってらっしゃるんだろうな~。
ちょっと雑談ね。想像してみて下さい。
まず、竹を100本用意します。それを糊にドブ漬けします。糊から出して、竹を一まるきに束ね、縄でしばります。糊が乾くまで待ちます。
これを樹木の幹だと思って下さい(いつもの事ですが強引(;;;´Д`)ゝ
この幹モドキに、横に切れ目を入れます(繊維を切る)、少し離して2箇所です。次に大ハンマーを持ってきて、切れ目の間をブッタタキます。
これで、大きな挽き溝が出来ませんか。
幹の細胞は、こんなカンジですから、両サイドが先行して切れていれば、中は容易に抜けるハズですよね。
しかし、チェーンソーの玉切り場合は、上刃の働きと、繊維を切る横刃の働きとが同時です。しかも、上刃が潜り込んでくれない事には、横刃は一切仕事ができません。(実際は、チェーンはレールの中をブレながら走っているので、挽き溝を広げる様なカッティングもしてますから、全く仕事をしていないとは言い切れないかもね)
人のチェーンソーを見ては、カッタの角をチョコチョコ触り、切れるだわ切れねーだわと能書きたれる人が居ますが(能書き書いてんのはオメーだろ、って全くその通りなんですが・・・( ̄Д ̄;;)上刃も見ない事には、そういう判断はできないと、私は思います。
それで、いきなり話は飛んで、横刃の角度ですが、長切れしなくても可、切れ味優先なら「刃先角は鋭角、目立て角は鈍角(ここは目立て角とは言わないけど、まあ繊維に直角にブチ当てるという事で・・・)」がイイんじゃないかと思います。
「yamaお前、それで正確に研げるんだろうな、試したんだろうな!」と言われると、ちと苦しいです。出来杉さん程、修行を積んでいないので、正確に目立て出来てませ~ん゚゚(´O`)°゚
でもね、上刃は潜沈力(また使っちゃったこの言葉)を、横刃は繊維の切断をという考え方で私はいきます。
「とっとと、どこまでも逝ってしまえ~」って言わないでね( ̄◆ ̄;)
投稿: yama | 2010/03/27 23:24
yamaさん、こんばんは!
研ぎまくってるなんてことはないですよ〜。
仕事の合間に考えてるだけなので。
>人のチェーンソーを見ては、カッタの角をチョコチョコ触り、切れるだわ切れねーだわと能書きたれる人が居ますが
コレコレ(*^m^)
なんか中途半端な人ほど、カッター触るのはなぜでしょうね。
ヨキやナタならまだわかるのですが。
yamaさんの言う通りです。
>「刃先角は鋭角、目立て角は鈍角(ここは目立て角とは言わないけど、まあ繊維に直角にブチ当てるという事で・・・)」
刃先角といのはデプスゲージから上の部分ですか?
いや、そうじゃなくて笹刃でいうナゲシ角、横刃切削角かな。
目立て角は角度表で85度くらいに設定されているところですね。
僕、横刃は確認してないのですが、上刃は切削角が鋭角だとダメですね。
横刃は繊維の切断という役割ゆえ、鋭角でも良いのかも。
投稿: でき杉 | 2010/03/28 21:31
> 横刃は繊維の切断という役割ゆえ、鋭角でも良いのかも。
はい、私の思っている事も出来杉さんに同じです。ご質問の回答はこれで足りますよね。
しかし、横刃は繊維を断ち切るという重労働をしてますから、鋭角にすると頻繁に目立てが必要になるでしょう。葉枯らし後の枝払いなんかだと、普通に目立てした方が良い様な気がいたします。
いや~、色々な思惑があると「目立て」って大変ですよね。切る対象にもよりますし、個人的な好みというのも影響しますからね。
投稿: yama | 2010/03/28 23:09
yamaさん、いつもありがとうございます。
僕の目立ての記事も多くの方がみてる割には、基本のことが書いてないので、次はそのあたりのエントリーを作ってみようと思っています。
「思惑」以前の基本を。
ついつい末節に走ってしまうんで。
このあたりyamaさんやみなさんのコメントで僕の足りない部分を補ってもらえて非常にありがたいです。
投稿: でき杉 | 2010/03/29 07:05