チェーンソーの目立て新展開3
今日も目立ての話題です。
21BP(マイクロチゼル/角丸刃)をダブルベベル(両斜角)、3コーナーで擦った場合を書きます。
ちなみに両方ともカタチは違えど変形6角形で角の大きさは同じです。
両斜角は使える角が2つでデプスも落とせる。
3コーナーは使える角が3つあるということです。
両斜角を使った目立てについては デモお知らせ: 与作奮闘記で与作さんが解説しています。
「ここがキモ」と書いている写真がまさにドンピシャ(なんか懐かしい言葉)です。
さすが与作さんです。
これらのヤスリは基本的にチゼル(角刃)に使うもので、角丸刃だとヤスリの角を合わせるポイントがないために非常にややこしくなります。
いわゆる「クチバシ」が出来てしまいます。
madsens shopによるとこの「横刃のクチバシ」でも「上刃のクチバシ」よりはましで切れることは切れるとのこと。
このあたりホント微妙な手元の角度調整が必要ですが、慣れてきて一度「角」を付けてしまえばあとは楽そうです。
実際のヤスリの当て方ですが、
この写真全て通常とは逆のヤスリの進行方向ですね。
まあ、写真を撮る都合もあった(右手でシャッターをきってる)んですが、逆方向の方が良い刃がつくと言われています。
チェンの刃ってどの部分だか知ってますか?
僕たちは「角度が何度」とかあーだこーだやってますが、とどのつまりは表面のメッキ部分な訳です。
このメッキが刃で、角度がどーのこーのって言う部分はナタとかの刃物でいう地金になるんです。
順方向にヤスリを動かすとどうしてもバリが出てしまうので、よい刃はつかない(つきにくい)という事です。
細かいことをいうと。
ただ、逆方向に擦るとメッキも一緒に擦り込んでしまうので、ヤスリの消耗は早くなります。
あれ、なんの話だっけ?
そうそう、目立て。
ん〜と、このヤスリを使う場合はヤスリの角をチェンの角(角丸刃にはないけど)にきちんと合わせる必要があるので、角(カッティングポイント)が見える逆方向からのほうがとぎやすいです。
で、このヤスリを使う時に僕が気をつけているのは、第一にカッティングポイントに当たるヤスリの角、第二に幅の狭い短辺の角度を意識して目立てするようにしています。
上刃に当たる長辺よりも横刃に当たる短辺を意識した方がやりやすいように思います。
まあ、とにかく面白いヤスリですよ〜。
こんな感じでどうでしょうか?
このヤスリを使っている人の感想を教えて下さいね!!
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コメント
でき杉さん、丁寧な解説ありがとうございます。
なるほど! と思いあたる点が満載の記事ですが、私がいまだに挫折しているのは、今回の記事での
>このあたりホント微妙な手元の角度調整が必要ですが、慣れてきて一度「角」を付けてしまえばあとは楽そうです。
って所あたりです(泣)
私が頻繁な目立てをするのは白樫とか山桜の根株まわりで噛んでいる小石や砂を掃除しきれていない時が殆どです。
幸い、MS260やハスク262xpでの処理の時ですから、もうちょっと習熟して迅速快適な斜角の目立てをこなせるようになるつもりです。
現在でもなんとかMS260の325ピッチチェーンは丸でも斜角でもいけてると思うんですが、25APを使うカービングでは私の場合 横刃でのブラッシングが多くなるので「クチバシ」ができてしまう刃には抵抗があります・・・
っちゅうことは 持参する道具が減るってご利益は まだまだ先のことに・・・
投稿: 月光仮免 | 2009/09/29 07:48
はじめまして私は新潟県に住むおじさんと申します。
仮名で申し訳ないですが、友人からここのブログを教えて頂きました。最近山に入ってチェンソーを使うことが多くなり
色々な方の情報を見させて頂いています。
まだ経験は浅いので教えていただく事が多いと思いますので
参考にさせて下さい。
これからも宜しくお願いしますね。
投稿: おじさん | 2009/09/29 18:31
月光仮免さん、こんばんは。
林業でも土場での玉切りの際などは頻繁に目立てしますよ。
どうしても土や砂がついてますから、それを手で払ってから切るようにしてますが、やはりすぐダメになりますね。
こういうときは急いで擦って「だいたい切れる刃」にします。
やっぱりある程度の割り切りが必要ではないかと。
>MS260の325ピッチチェーンは丸でも斜角でもいけてると思うんですが、25APを使うカービングでは私の場合 横刃でのブラッシングが多くなるので「クチバシ」ができてしまう刃には抵抗があります・・・
僕も同じです。
21BPはいいんですが、25APはまだ目立てがうまくできていないのか、それほど良く切れる感じがないですし、ブラッシングが荒れる気がします。
おそらく25APは丸と併用して行くと思います。
投稿: でき杉 | 2009/09/29 21:24
おじさん、はじめまして!
初心者の人には読みにくいブログかもしれませんが、なるべく分かりやすい記事を心がけています。
「こんな内容が読みたい、知りたい」ということがありましたら、教えて下さいね。
今後とも出来杉計画をごひいきによろしくお願いします。
投稿: でき杉 | 2009/09/29 21:26
でき杉さん、はじめまして!
記事いつも参考にしています。
今年からボランティアで、杉・桧の間伐作業を楽しんでいる熟年親爺です。
チェンソーでの伐木作業、腕未熟で掛木になり、伐木コースのコントロールは30%くらいかな。
回数重ねる事が大事と、先輩からの助言でした。
ところで、私も3コーナーで目立てしています。
切れ味は、丸ヤスリとは全然違います。
もう丸ヤスリには、戻れません。
機器は、ハスク242XP15吋バーにピクセルチェーンH30(95VP)ですが、ハスクの目立てゲージ併用で研いでいます。
但し、ヤスリは水平で、丸ヤスリとは逆方向の外刃⇒内刃の逆磨きです。
よく考えれば、これって砥石で鉋や鑿の刃物を研ぐ方向と同じ向きで、刃先に力を入れてますよね。
投稿: 源五郎 | 2009/09/30 11:20
源五郎さん、はじめまして!
ボランティアでの山仕事、本業としている身としては大変ありがたくまた頭の下がる思いです。
これからも十分に注意されて作業を楽しんで下さい。
ちなみに間伐時、かかり木にはプロでもなりますよ。
ただ、僕たちはわざとかかり木にすると言うか、数手順先を読んでその過程にかかり木があるという感じです。
>ところで、私も3コーナーで目立てしています。
95VPにハスクのゲージを使って、平行にして擦っているんですね。
これだとカッターはおそらくはっきりとしたフック型になっていると思います。
切れるのは切れると思いますが、カッターに負荷が相当かかりますので、カッターが減って来た時に欠けてしまうことがあります。
それに注意が必要のような気がします。
ブログでは再度目立ての記事を書いていく予定ですので、またなにかありましたらコメント下さい!
今後とも出来杉計画をごひいきによろしくお願いします!
投稿: でき杉 | 2009/09/30 17:11
出来杉様お疲れ様です
3コーナー&両斜角はまだ使ってないのですが、
『クチバシ』、『ブラッシング』って何ですか?
それと、無事入金されてました?
投稿: 冥王星 | 2009/09/30 20:32
冥王星さん、入金確認しました。
ありがとうございます。
さて、
>『クチバシ』、『ブラッシング』って何ですか?
「クチバシ」っていうのは、写真をみてもらうとわかるのですが、簡単にいうと横刃の形がフックになっていることで、「角」ヤスリで擦るためにフックがまるでクチバシのように見える事からそうよんでいます。
といっても僕がよんでいるんではなくて、紹介した「madsens shop」にそう書いていたわけです。
「ブラッシング」はチェンソーアートの技術の一つです。
チェンソーで表面をならすことを指します。
投稿: でき杉 | 2009/09/30 21:50