ますますね杉の「いつか本当の良き山暮らしを」
ブログで夫が「山で最期を迎えたい」の番組を見た事を書いた。
この番組を見た方はどれくらいいるだろうか?
見た人はどう思っただろう?
私はもう一度見たい。
ゴールデンタイムで再放送でもしてもらって、多くの人に見てもらいたい番組。
内容はホームページにものっているが、ある夫婦が水道もガスも電話も通ってない、周りに一軒もない山の中で老後を過ごすというもの。
病気をして入院したり、老人ホームに入る事になっても、結局山に通い続ける。
山では自分達で薪割りをし、お風呂を沸かす。
高齢でも作れる野菜は作る。
山に山菜を採りに行く。
冬は厳しくこたえるが、それでも山の方がいいと言う。
寒くても夫婦で寄り添って仲良く寝る。
暖房の効いた老人ホームにいても「することがない、余計にボケる」とおじいさんが言っていた。
この夫婦の素晴らしいところは、自然を尊び、家族を大切に思い、夫婦が愛し合っていること。
人生を教えてくれる。
夫は東京から田舎暮らしに憧れて吉野に来た。
でも今の生活はただ田舎に住んでいるだけで、本当の山暮らしでもなんでもない。
東京のマンションとちょっと造りが違うだけの家に住み、テレビも電話もネットも都会と同じようにつながり、電気もガスも使える。
お風呂はスイッチ一つで沸き、トイレは流れ、蛇口からお湯も出る。
ただ場所的に不便なだけの田舎暮らしだ。
今まで夫はこれを「田舎暮らし」だとしてきた。
私と衝突して当然だったのかも。
彼のしている田舎暮らしと、私が昔してきた本当の田舎暮らしは全く違うからだ。
「林業新知識」で私が最初に書いた連載のタイトルは
「田舎好きな夫と田舎嫌いな妻の結婚」。
もう一度書く機会があるなら、こう書きかえる。
「田舎暮らしに憧れて都会から来た夫と、本当の田舎暮らしをして来た妻との考え方の相違」
私はこれまで再三にわたり、田舎嫌いな内容をブログに書いてきた。
しかし、この番組を見て気付いた。
私は田舎暮らしが嫌いなんじゃない。
時代が変わって本物の田舎暮らしが出来ていないのにもかかわらず、都会育ちの夫がそれを田舎ぐらしだとし、田舎暮らしって本当にいいよね!なんでお前はこの良さがわかんないんだ!って言われてるような、、、
そんな意識のズレが今の生活への不満になっていたのかと。
でき杉は五右衛門風呂に入った事があるのだろうか?
丸い形の木の板を下まで沈めて、そ〜っと入る。
釜飯が入っているみたいな釜だよ!
カビキラーやバスマジックリンなんて必要なくて、ブラシでごしごし釜を洗っていた。
子供のころはお風呂につかりながら「あ〜下からも横からも熱〜い!私って揚げられてる天ぶらみたい」と想像していた。
窓からお母ちゃんやお父ちゃんが「湯加減どうで〜?」と聞いてくれる。
年頃になるとお父ちゃんが窓をあけると嫌だったな。
ぬるいと「ちょっと焚いて〜」と叫ぶ。
そうするとおじいちゃんかおばあちゃん、お父ちゃんかお母ちゃん、お兄ちゃんかお姉ちゃん、家族の誰かが薪をくべてくれる。
お父ちゃんが焚き付けると、冷めないようにいっぱい焚くので熱すぎて熱すぎて、、、
「お父ちゃんが焚くと熱いねん。もうちょっと加減して」と言っても直らなかったっけ。
石川五右衛門も途中までは心地良かっただろうけど、最期はきつかっただろうなぁ。。。と思っていた。
◯◯が焚くといい湯加減で、◯◯が焚くとちょっとぬるいとか、人に寄って焚き方にも性格が出た。
今は家族それぞれが勝手に入り、勝手にボタンで湯加減調節。
ガスか灯油かで簡単湯沸かし。
昔は家族みんなで薪を割って、木小屋に運んでたくさんストック。
必要になればまた風呂をたく場所まで運んでくる。
お風呂に入るということだけでも、家族みんなで協力し、助け合い、気づかい合う。
でき杉パパ、根杉太、これが本当の山の田舎暮らしなんだよ!
それぞれが勝手に行動し、自分のことだけを考えて生活する。。。
これが現代の暮らし。
ものがなくても、自然を尊びながら家族で助け合って生きる。。。
これが本当の田舎暮らし。
残念ながら今の田舎ぐらしは本物じゃない。
夫は林業とチェンソーアートという素晴らしい仕事をしてくれているが、日常生活においても、木や自然を尊ぶ様式をとりいれたい。
テレビのおじいちゃんおばあちゃんのように極めるのは難しいが、私の幼い頃の経験をたどっていけば何か出来るはず。
とりあえず、、、
風呂の桶と椅子をプラスチックから木に変えてみようか!?
「山で最期を迎えたい」
その思いがかなったのか。
番組に出て来たおじいちゃんは病気を患い病院でなくなったが、葬儀は山でおこなわれたそうだ。
おばあちゃんは認知症がすすみ、まだおじいちゃんのことを生きていると思っていて「おじいさん、帰ってこないね。おじいさんのとこへ行きたい。おじいさ〜ん!」と山に向かって叫ぶ。
その澄んだ声は若い娘さんのようだった。
いつまでも人生の伴侶のことが大好き。
そんな叫び声だった。
いつか本当の良き山暮らしを!
限られた物の中で心の豊かな生活を!
山仕事着を洗うために実家からもらってきた二槽式洗濯機は、もう20年程前の物。
買い変えようと思ってたけど、、、
や〜めた。
まだ、使える!
出来杉一家の本当の山暮らしは今、幕をあけたのであった。。。
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