ひびが問題
いや〜、青木家。何度見ても感動するなあ。我が身の情けなさを反省します。テレビ的演出も目につくけど、あの家族は本当にいいなあ。
と、「?」な人には分からないまま、話題を変えて。
これは最近作ったチェンソーアート作品の一部です。
白太のところの「ひび」見えますか。
注文を頂いて一生懸命に作ったのに、これでは納品できません。(泣
原因は、僕が杉の乾燥材で作ったこと。
普通の彫刻作品、というか木を使う場合は乾燥材をつかうのが当たり前ですが、チェンソーアートは違います。生木を使います。理由はいくつかあります。木が柔らかいので彫りやすいということ。木の繊維の毛羽立ちがないので、仕上がりがきれいになること。そして割れにくいこと。
僕は作品を完成させると、心持ち材の場合は背割りをいれます。心去り材はそのまま。そして割れ止めの液を塗布します。丸太が水分を多く含む生木だとこれらの処理で、非常に割れにくくなります。
分かっていながら、今回はしばらく放置しておいた材を使ったんですね。MOTTAINAIし。こういう時ははじめから水分量の少ない赤身の部分だけで作品を作るようにするとか考えないといけないな。
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コメント
日々ご活躍のようで・・・
今回の記事を拝見して、チェーンソーアートととして携わっている方の大半の方々がお持ちの悩みかと思います。
せっかく作った作品が、日をおく毎にこまかいひびがはいったり、時には割れが入ったり・・・
メンテナンスが大変かと思います。
以前、城所氏に教えていただき、少し分けていただいたワレドメールなる割れ止め財(入り入り探した中では、非常に安価でした)をスポンジでまんべんなく塗りこんだ羊(未年にちなんで彫った作品)は、いまだ目立ったひびも割れもなく親戚の家に鎮座しております。
乾燥前に塗りこんだのがよかったのでしょうか???
あと木臼などに使うものもあるようですが、非常に高くチェーンソーアートには向かないかも・・・(どれだけの効果があるかは、わかりません:食品衛生はクリアーしている様ですが)
とにかく、いい方法をこれからも模索していかないと、せっかく買っていただいたお客様に申し訳ないですものね・・・・
またいい方法があれば教えてください。
他のカーバーの方でも、そんな情報交換もしていきましょう!!
では、よろしく・・・
投稿: MASA | 2005/06/16 11:30
MASAさん、コメント、TBありがとうございます。
MASAさんのブログにもコメントさせてもらいましたけど、もうこれは悩ましい問題で。僕がしくじったとはいえ、せっかく一生懸命作ったのに、それが納品できない。残念。ま、やっぱり僕が悪いんですが。
>あと木臼などに使うものもあるようですが、
これは「木固めエース」(たしかこんな名前)のことでしょうか。僕も調べて断念しました。
良いアイディアないですかね。
投稿: でき杉 | 2005/06/16 21:58
私ならこの状態でも売っちゃうかなー
もちろんお客さんに木の性質や割れるメカニズムを十分説明して納得して頂けたらと言う前提ですが。
先日のブライアンの講習会でも割れに関してレクチュアーがありましたが「これはプラスチックでできてません。コンクリートでもできてません。鉄でもありません。」とお客さんに十分説明して下さいと言われました。
といってもクマの顔にモロ割れが入ったりしたらさすがに売れませんわな(笑
イルカのようにツルンとした表面がウリのものでも割れが入るとウーンですよね。
私は今まで背割り入れる位の対策しかしてませんでしたがワレドメール使ってみようと思います。
>分かっていながら、今回はしばらく放置しておいた材を使ったんですね。MOTTAINAIし。
乾燥が進んでしまった材には水に漬けて置いて含水率あげてから彫ってワレドメール塗ればどうでしょう?
あと以前全日本チェンソーアート研究会掲示板でもこの話題で議論されました。
城所さんが結果をメルマガでまとめてくれてますのでそれはMASAさんのブログにUPします。
投稿: 塚っち | 2005/06/17 10:57
さっそくワレドメール仕入れよとあっちこっち問い合わせてたら面白い情報がはいってきました。
その販売店はワレドメールも扱ってるがもっと性能の良いのがあるそうです。
販売店曰わく↓
ワレドメ効果はワレドメールの比ではなく変色も防げます。
UVカット剤を添加したために、屋外にしようしても、ひび割れができにくくなっております。
見た目も皮膜がツヤケシのためわかりずらくなっております。
水系(水溶性)の環境にやさしい塗料ですが、高い防水性を持っています。
もちろん健康上問題となるホルマリン等の有害物質は含んでおりません。
とのこと。
価格は18Lで送料込み26300円です。
18Lもさすがにいらんので、みんなで共同購入してわけませんか?
でき杉さんも一口どうですか。
ウチの関係者にも声掛けてみようと思います。
投稿: 塚っち | 2005/06/17 16:59
塚っちさん、情報ありがとうございます。
>乾燥が進んでしまった材には水に漬けて置いて含水率あげてから彫ってワレドメール塗ればどうでしょう?
すでにそうしてるんですよ。しかし一度抜けてしまったものはダメですねえ。やはり仕上がりが全く違います。白太の感じが。赤身はそうでもないのですが。
たしかに研究会でも話題になりましたよね。もちろんそれをふまえての今回の話題です。
んで、ワレドメール以上のものがあると。興味深いのですが、ワレドメールとは性格が違うようです。ワレドは浸透するタイプですので。共同購入は皆さんの反応を見てからでいいでしょうか。。すみません。。
あと、思うに18Lはぜんぜん多くないですよ。僕はいつもワレドメール20Lで購入してますから。
投稿: でき杉 | 2005/06/17 19:50
>ワレドメールとは性格が違うようです。
違いますね。
木をコーティングして呼吸を止めてしまいます。
ウレタンコーティングと同じですね。
BANさんもウレタンコーティングが一番確実って言ってた記憶が。
呼吸を止めるってのもちょっと抵抗ありますが。
>18Lはぜんぜん多くないですよ。
ちなみに1作品(80cm×35cm)でどれくらい使うもんなんでしょ?
投稿: 塚っち | 2005/06/17 23:46
>塚っちさん。
一作品どれくらいか? う〜ん、僕はワレドメールを以前は刷毛でびしょびしょになるようにしていました。土台となる木口の部分も。今はコンプレッサーのエアブラシ(?)でバァーっとやってます。んで、量は、、、はっきりとは分かりませんが、そのサイズなら500mlは使うんじゃないでしょうか。
ウレタンコーティングしちゃうと、木の香りと肌触りがなくなってしまうのが、惜しいですよね。ひびには強いということで一長一短ですねえ。
投稿: でき杉 | 2005/06/19 21:14