
吉野山といえば、全国的にも有名な桜の名所だと思います。
「一目千本」と言われるように見えるところ山一面に桜が広がっているような場所になります。
ここで外来の昆虫であるクビアカツヤカミキリのフラスが見つかったとという報告が環境省からありました。
環境省のホームページから引用します。
<吉野町同時発表>
吉野熊野国立公園の吉野山上千本のヤマザクラにおいて、フラス(※)の発生が確認されました。専門家による同定の結果、特定外来生物クビアカツヤカミキリ(Aromia bungii)による被害であることが確認されましたので、お知らせします。
被害木には、幼虫の殺虫のための薬剤の樹幹注入を実施済みであり、現在、被害木周辺を含め、吉野山の被害状況の確認を進めています。
国立公園内におけるクビアカツヤカミキリ被害は、本件が全国初の確認事例です。
※ フラス:クビアカツヤカミキリの幼虫が入り込んだ樹木から4月末頃~10月末頃にかけて排出される、幼虫のフンと木くずが混ざったもの。クビアカツヤカミキリ個体確認の目印となる。
これ、本当に大変なことで。
クビアカの被害がまだ全国的に広がっていないからピンとこないのも仕方ないのですが、徐々にクビアカの被害は拡大していて、食害されたサクラはいずれ枯れてしまうんです。
簡単に言いますと、
①クビアカツヤカミキリが数百という卵をサクラに産みつける
②孵化して幼虫がサクラを食害(フラスを出す)
③木の中で成虫になったクビアカが周囲に飛び散る
④被害を受けたサクラは徐々に衰弱し、いずれ枯れてしまう
という流れで被害木が加害木になってしまうんですね。(吉野山はサクラだらけ)
なので、こうならないために被害木の中の幼虫を殺すための薬剤を注入したと環境省の文言にあったわけです。
(奈良県某所のクビアカツヤカミキリのフラス)
で、厄介なのは近年日本に入ってきたので、天敵がいないんですよね。
在来のカミキリムムシは天敵である鳥類にうまく捕殺されてバランスが保たれているのですが、このクビアカは増え続ける一方なのです。
奈良県や役場、そして僕ら奈良県樹木医会もこの事態は想定していて準備を進めていたのですが、まさか今年見つかるとは!というのが正直な感想です。
これまでの奈良県の被害状況を鑑みて、すぐに吉野山のサクラがなくなるとかそういうことではありません!
より監視を徹底して、初期防除に努めないといけないということです。
みなさんもご自宅やお近くのサクラの根本、株元を観察するようにしてください。
もし、あやしいフラス(木くず)が見つかったら、役場や関係機関に連絡するようにして欲しいと思います。
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